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【2023年年末】大掃除のコツや手順を三菱電機が解説!

【2023年年末】大掃除のコツや手順を三菱電機が解説!
掃除・洗濯|2023.12.22

年末になると、ご自宅の大掃除に取り掛かるのが定番ですよね。家族総出で時間をかけて行えば、一年の汚れを落として、すっきりとした気持ちで新年を迎えられるでしょう。とはいえ、ただでさえやることの多い年末。育児や仕事で時間を捻出できない方にとっては、家中の大掃除のために十分な時間をつくるのも難しいかもしれません。
 
この記事では日頃忙しく過ごしており、できるだけ効率的に大掃除を進めたい方に向けて、ポイントや手順などを解説します。
 

大掃除前に準備するべきポイント4選

まず、大掃除を始める前には次の4つのポイントに沿って準備をしておきましょう。
 

  • 事前にスケジュールを立てる
  • お掃除道具を準備する
  • 保護具を準備する
  • 廃棄物の分別ルールを確認しておく

 

事前にスケジュールを立てる

まず、いきなり大掃除に取り掛かるのではなく、事前に、どこをどのようにお掃除するかをある程度考え、スケジュールを立てておくことをオススメします。大掃除は無計画にお掃除してしまうと無駄な作業が増え、効率が悪くなってしまうこともあります。さっと拭きお掃除だけすればよい場所もあれば、入念なお掃除が必要な場所もあるため、適切な順番、場所に応じた方法・時間でお掃除をすることで、スケジュールにメリハリを持たせられ、効率的に進められるでしょう。
 
どこをどのようにお掃除するかを決めたら、どれくらいの期間で進めるかのスケジュールを立てます。1日で全ての大掃除をまとめて終わらせたいという方もいるかもしれませんがゴミ収集日の兼ね合いやつけ置きなどの時間のかかる作業もあるため、無理に1日で大掃除を完了させるのはあまりオススメできません。
 
「1週間かけて少しずつ進める」「1日3時間ずつこの順番でできるところまでやる」といったように、ザックリとでも余裕を持った無理のないスケジュールを立てましょう。

お掃除道具を準備する

お掃除道具

スケジュールを立てたら、お掃除道具を準備します。基本的には、どれも日常的に使用されているお掃除道具ですが、年末の大掃除で活躍する主なお掃除道具と使い方のポイントは次のとおりです。

お掃除道具名 使い方のポイント
掃除機 スティック式は駆動時間が限られるため、一度にお掃除する場合はキャニスター式がオススメです。絨毯などは、力を入れずにゆっくりとかけましょう。
ハンディワイパー なでるようにしてやさしくホコリを取りましょう。
フローリングワイパー ヘッド部分を床から離さず、片手で滑らせるようにかけましょう。
クロス、スポンジ コの字を描くように肩幅かそれよりも狭いくらいで動かすと疲れにくいです。
ブラシ ・平面での使用:ブラシ全体でしっかりこするように動かしましょう。
・細かいところで使用:汚れをかき出すように狙って動かしましょう。
・やわらかい歯ブラシなどもオススメです。
スクイージー(水切りワイパー) しっかりと密着させて垂直に下ろすように動かしましょう。
粘着クリーナー 布製のソファーのように、ハンディワイパーが使用できない場所のホコリを取るのに便利です。
新聞紙 窓・ガラスを拭くのにオススメです。

 

お掃除道具に加えて、洗剤も用意しておきましょう。洗剤は大きくアルカリ性、中性、酸性の3つに分けられます。それぞれの特徴と落とすのに適した汚れは次のとおりです。

洗剤の種類 特徴
(弱)アルカリ性 市販の洗浄剤の中でも比較的多く、中性洗剤よりも皮脂汚れやタンパク質汚れなど、特に有機物汚れを落としやすい傾向にあります。お風呂やキッチンのやや落としにくい汚れに使用するのがオススメです。業務用等では強アルカリ性のものもありますが、洗浄力が強い分、使い方には十分注意が必要です。
中性 洗浄力は弱アルカリ性や弱酸性の洗剤に比べてやや劣る傾向にありますが、その分、お掃除場所の素材などを痛めにくいため、比較的広い場所で使えます。界面活性剤の力だけでも、軽い汚れは十分に落とせるため、日常的に使いやすく、こちらも比較的多い洗浄剤です。もちろん、大掃除でも広い範囲で活躍できます。ただし、デリケートな素材に利用する際は、シミなどができてしまう可能性もあるため、できる限り使用は避け、使用する場合は目立たないところで少し試してから使用すると良いでしょう。
(弱)酸性 中性洗剤やアルカリ性洗剤よりも石けんカスや水アカなどの無機物汚れを落としやすい傾向にあります。お風呂やキッチン・洗面所のシンクなどのお掃除で使用するのがオススメです。クエン酸などでも代用できますが、あまり長時間放置せずに使用するようにしましょう。

 

素材への影響が気になる場所などは、洗浄効果は低いですが、重曹を使うこともできます。重曹は皮脂汚れなどを落とすのに効果的です。キッチンのIHクッキングヒーターや水垢などのお掃除には、研磨材が含まれたクリームクレンザーが役立つ場面もあります。

保護具や換気を忘れない

大掃除を始めるときは保護具の準備と換気を忘れないようにしましょう。
 
大掃除は比較的強い洗剤を使用するだけでなく、水仕事も多いため、手荒れ防止を考慮するとゴム手袋は必需品です。また換気扇のファンのように鋭利なパーツのある箇所をお掃除する際に怪我をしないよう、軍手も用意しておきましょう。
大掃除では溜まったホコリをお掃除するので、マスクも大切です。
他にも、高いところをお掃除する際、ホコリや洗剤が目に入るのを防ぐためのゴーグルも用意しておくと良いでしょう。
 
ホコリの吸い込みを防止するには、マスクだけでなく換気も大切です。お掃除の箇所によっては、ホコリが舞う様子が見えないかもしれませんが、実際はごく小さなホコリやチリが空気中を漂っているので、お掃除を始める前に忘れずに換気を開始しましょう。窓を開けて換気する場合、部屋の対角線上にある窓を開けて、空気の通り道を作ると効果的です。小さなお子さまがいる場合やペットを飼っている場合は、網戸を閉めておくのを忘れないよう注意してください。
 
なお、10階以上の高層階になると、突風が吹き込んでくる可能性があります。その場合は窓を開けずに換気扇を回しましょう。

廃棄物の分別を確認しておく

年末の大掃除で不用品を処分することがあります。普段から処分している紙や缶などであれば、分別に迷うことはないでしょう。しかし年末の大掃除では、電化製品や粗大ゴミのように頻繁には発生しない廃棄物が出る可能性があります。適切に処分するためにも、自治体の廃棄物の分別方法を確認しておきましょう。
 
一部の廃棄物は適切に分別しなければ、事故につながる恐れがあります。例えば、可燃ゴミにリチウムイオン電池を混ぜてしまうと、ゴミ収集中に火災が発生する可能性があり大変危険です。
 
廃棄物については分別だけでなく、回収のタイミングも確認しておきましょう。タイミングによっては年内のゴミ回収が終わってしまっている可能性があります。年内に処分できないと、年明けまでゴミを溜めておかなければなりません。
 
スッキリと年始を迎えるためにも、大掃除のスケジュールを立てる時点で、ゴミ回収のスケジュールまで考慮しておくのがオススメです。

大掃除を効率よく進めるポイント2選

大掃除を効率的に進める際は次のポイントを押さえておきましょう。
 

  • チェックリストを作成する
  • 基本的に上から下へとお掃除を行う

 

チェックリストを作成する

スケジュールと合わせてチェックリストも作成しておくのが、大掃除を効率的に進めるポイントです。大掃除のチェックリストは次のような内容で作成します。

担当 日付 場所
キッチン
〇〇 〇月〇日 レンジフードファン
〇〇 〇月〇日 シンク
お風呂場
〇〇 〇月〇日
〇〇 〇月〇日 浴槽

 

家族で大掃除をする場合、誰が・いつ・どこをお掃除したのかが分かるようにしておきましょう。例えば完了予定日を記入して、実際にお掃除が終わったら予定日に丸を付けるといったルールを決めておきます。
 
チェックリストを作成することで、進捗が把握できるため、スケジュールどおりに進んでいるかの確認が可能です。また、事前にお掃除する箇所をリストアップしておくことで、大掃除から漏れてしまう箇所をなくせます。
 
大掃除を少しでも早く終えたいという場合は、日頃からお掃除している箇所はリストから外すという方法もあります。日頃からお掃除が行き届いている箇所をリストから外せば、より短時間で大掃除を終えられるでしょう。

基本的に上から下へと掃除を行う

お掃除の基本は上から下へと行うことです。高いところから低いところという流れで大掃除を進めていきます。舞い上がったホコリやゴミは重力によって下へ落ちるため、下から上にお掃除してしまうと、何度もホコリやゴミを集めなければなりません。一方、上から順にお掃除していけば、最後にまとめてホコリやゴミを集められ、効率的にお掃除を進められます。
 
上から下と併せて覚えておきたいポイントが、奥から手前にお掃除するということです。例えば、リビング(奥)から玄関(手間)の順にお掃除することで、玄関にきたところでまとめてゴミを集められます。また、床のワックスも部屋の奥から手前の順でかけると、効率的に進められます。

【場所別】掃除方法を伝授!

大掃除の要所となる、以下の場所のお掃除方法を紹介します。
 

  • エアコン
  • キッチン
  • レンジフードファン(換気扇)
  • 浴室
  • トイレ
  • 窓・ガラス
  • 床・フローリング

 

エアコン

エアコン

エアコンはお使いの製品の取扱説明書に沿ってお手入れしましょう。こちらでは、一般的なお掃除方法について説明いたします。エアコンをお掃除する際は、くれぐれも不安定な台に乗って作業しないように注意しましょう。また、安全のため、お掃除中は必ず運転を停止し、電源プラグをコンセントから抜いて作業しましょう。
 
まず、前面パネルや天面グリルが取り外せる機種は、取り外して水洗いし、やわらかい布で水分を拭き取り陰干ししましょう。取り外せない場合や、汚れが目立つときは、布に中性洗剤を溶かしたぬるま湯を含ませて拭いてください。
 
次にフィルター(網状の部品)をお掃除しましょう。急にフィルターを外すと、溜まったホコリが落ちてきてしまう可能性があります。フィルターに溜まったホコリが落ちると床掃除の手間が発生するため、ホコリが多い場合はまずフィルターを取り付けた状態のまま、掃除機で表面のホコリを吸い取りましょう。三菱電機では、2週間に1回、掃除機でフィルターのホコリを取ることを推奨しています!
 
フィルターの汚れがひどい場合は、中性洗剤を溶かしたぬるま湯ですすぎましょう。熱い湯(約50℃以上)を使うと変形してしまうことがあるので注意してください。また、かたいブラシやタワシでこすると変形することがあります。ブラシを使う場合は、使わなくなったやわらかい歯ブラシなどを活用しましょう。洗った後は十分に乾燥させます。
 
フィルターを外した奥に見える熱交換器(金属板がたくさん並んだ部品)は鋭利なので、軍手などを付けてお手入れしましょう。掃除機でホコリなどを吸い取ります。掃除機に毛ブラシなどが付属している場合は、毛ブラシでホコリを掻き出すようにするとすみずみまでお掃除できます。ただし、熱交換器は薄い金属板で構成されているため、できるだけ強く抑えたりしないように注意しましょう。変形の原因となります。
 
最後に、吹き出し口のフラップ(風向きを変える部品)をやわらかい布でからぶきや水拭きします。汚れが目立つときは、布巾に中性洗剤を溶かしたぬるま湯を含ませてやさしく拭いてください。三菱電機の「霧ヶ峰」では、フラップを簡単に取り外せる機種が多いので、取り外すと作業が楽になります。詳しくは、取扱説明書をご覧ください。
手の届く範囲で、奥までお掃除しましょう。ただし、奥にあるファンに強い力をかけないようにしましょう。割れてしまう可能性があります。
 
丸洗いした部品は直射日光の当たらない場所で十分に乾燥させ、取扱説明書に従って元に戻しましょう。
 
大掃除では、エアコン本体がお掃除のメインとなりますが、汚れが気になる方は、室外機もお掃除しましょう。室外機は天板や側面の汚れを落とすだけでなく、裏側のホコリやゴミを取り除くのがポイントです。ハンディクリーナーにブラシヘッドを取り付けて、優しく吸い取ってください。掃除機では吸えなかったゴミがあれば、歯ブラシで取り除きます。この際、力を込め過ぎてしまうと室外機の内側のパーツを傷めてしまう可能性があるため、注意しましょう。
 
基本的なお手入れは以上です。なお、エアコン使用時にカビのようなニオイが気になっている場合、先ほどの熱交換器やさらに奥のエアコン内部にカビやホコリが溜まっている可能性がありますが、お客様ご自身でスプレー式などの市販のエアコン洗浄剤を使用してエアコンの内部を洗浄するのは危険です。誤った洗浄剤の使用や洗浄方法は結露水を排水する排水経路のつまりによる水濡れや内部部品の破損による水濡れ、電気部品の故障などを引き起こすことがあり、最悪の場合、発煙や発火につながる恐れがあります。「独立行政法人 製品評価技術基盤機構(NITE)」がホームページで注意喚起等も行っております。
 
■注意喚起動画(再現実験映像)
エアコン「4.内部に洗浄液がかかりトラッキング現象で発火」
 
エアコン内部の洗浄は高い専門知識が必要です。エアコン使用時にニオイが気になっている場合や、大掃除で内部までお掃除したい方は、必ず専門知識を持つ業者にお掃除を依頼してください。三菱電機でも、メーカー視点でのエアコンクリーニングサービスを提供しております。三菱電機製以外も対応しておりますので、よろしければご利用ください。

三菱電機のプロによるエアコンクリーニングがおすすめ!

  • ご自身ではお掃除できないエアコン内部を分解洗浄します。
  • ニオイのもととなるカビやホコリをプロの技術で取り除きます。
  • 電気代や効き具合に影響する内部汚れによる冷房効率の低下を改善します。

キッチン

キッチン

キッチンにはIHクッキングヒーターまたはガスコンロ、シンク、排水口など、お掃除すべき箇所が多くあります。
 
IHクッキングヒーターまたはガスコンロの大掃除をする際は、必ず電源を切り、冷えてから行ってください。
 
IHクッキングヒーターの場合は毎回使用後に行っているお掃除と基本的に変わりません。軽い汚れは絞ったクロスで拭き、油汚れが目立つ際は、薄めた中性洗剤で拭きましょう。汚れがこびりついている場合は、クリームタイプのキッチン用クレンザーを使うのもオススメです。丸めたラップで繰り返し擦り取り、最後に絞ったクロスで水拭きしましょう。
 
ガスコンロには、強くこすっても落ちにくい油汚れがこびり付いているかもしれません。特に五徳にしつこい油汚れがある場合は、重曹水を溶かした水を入れた鍋などに五徳を入れ、煮沸してみましょう。火を止めてから2~3時間放置した後に五徳を取り出し、スポンジでこすり洗いをすると落ちる可能性があります。火傷には十分に注意してください。
 
ヌメリや独特なニオイを発生させる排水口にも、重曹が効果的です。排水口に重曹をかけて数分放置し、スポンジでこすればヌメリが取れます。ニオイが気になるのであれば排⽔⼝に重曹をカップ1〜2杯分ほどかけ、熱湯を流し込むと消臭効果が期待できます。

レンジフードファン(換気扇)

レンジフードファン(換気扇)

レンジフードファン(換気扇)の大掃除で、油汚れを落とすのに役立つのが中性洗剤です。レンジフードファンはキッチンで使用した油がこびり付いていますが、金属タワシなどを使用して物理的に強くこすると、塗装がはがれる原因となるため、中性洗剤を溶かした40℃以下のぬるま湯につけ置きして、やさしく油汚れを落としましょう。
 
換気扇を徹底してお掃除するのであれば、分解して次の手順で清掃します。
 

  • 換気扇のファンやフィルター、バッフル板(穴なしの金属板)や油受けが入るバケツ等を用意する
  • 換気扇を分解して、中性洗剤を溶かした40℃以下のぬるま湯に、各パーツをつけ置きする
  • スポンジなどで軽くこすって汚れを落とし、きれいな水で汚れと中性洗剤をよく洗い流す
  • ※金属タワシは使用しないでください。各パーツの塗装が剥がれる原因となります。

  • 乾いた布巾で水気を取り、十分に乾かす

 
なお、換気扇を分解する際は、パーツの破損や紛失が生じる可能性だけでなく、思わぬ怪我につながる可能性もあります。そのため、軍手など厚手の手袋を着用し、お使いの換気扇の取扱説明書をよく確認した上で作業を進めていきましょう。また、換気扇を分解・お掃除する際は、安全のため、お掃除の前に必ず運転を停止して電源プラグを抜くかブレーカーを切ってから作業し、くれぐれも不安定な台に乗って作業しないように注意しましょう。

浴室

浴室

浴室も普段からお掃除されている方が多いと思いますが、大掃除では普段お手入れしきれていないガンコな汚れを落としたいですよね。浴室にはさまざまな汚れがあります。例えば、浴室の鏡には、ウロコ状の水垢が発生しているケースがあります。ウロコのような水垢は酸性洗剤もしくはクエン酸の使用が効果的です。クエン酸を使用する場合は、水100mlに対してクエン酸を小さじ1/2混ぜます。
 
酸性洗剤やクエン酸水を鏡に満遍なく吹きかけたら、パックをするようにキッチンペーパーを鏡に密着させ、最後にラップで全体を覆って数時間そのままにします。その後、ラップ、キッチンペーパーを剥がしてメラミンスポンジなどで傷がつかないよう、やさしくこすり洗いをし、最後にしっかりとすすぎましょう。
 
また、浴室は高温多湿となりやすい環境のため、カビが発生しやすい場所です。浴室に発生するカビは、大きく“黒カビ”と“赤カビ”に分けられます。黒カビは特に落としにくいですね。それぞれのお掃除方法は次のとおりです。
 
黒カビ

  • 洗剤を使用する前にカビがある場所の水気を取る
  • 塩素系漂白剤をかけて10分ほど放置する
  • 放置後、シャワーをかけて洗い流す

 

赤カビ

  • お風呂用の洗剤をカビに吹きかける
  • お風呂お掃除用のブラシで汚れをこする
  • シャワーをかけて洗い流す

 

赤カビに対しては、重曹を粉末のまま吹きかけて落とすという方法もあります。

トイレ

トイレ

トイレは日頃からお手入れをしているご家庭が多いでしょう。しかし、定期的にお掃除をしていても尿石汚れが目立ってしまうことがあります。便器に付いてしまった尿石汚れには、“酸性”の洗剤が効果的です。酸性洗剤を使用する際は、塩素系洗剤と混ざらないように十分に注意してください。この2つが混ざると有毒ガスが発生してしまい、大変危険です。また肌に付着すると荒れてしまう可能性があるため、酸性洗剤の使用時は必ずゴム手袋を着用しましょう。
 
トイレの大掃除となると、どうしても便器ばかりに目がいってしまうかもしれません。しかし、便器以外にもお掃除すべき箇所はたくさんあります。換気扇が設置されている天井のホコリ落としや、汚れが付着しがちな壁や床のお掃除も大掃除の機会に忘れずに実施しましょう。

窓ガラス

窓

窓ガラスのお掃除は、夕方に行うのが適しています。朝や日中は日光が差し込むため汚れや拭き残しを見逃してしまう可能性があります。ある程度陽が落ちた夕方頃に確認すると、お掃除をしたはずなのに汚れが残っているかもしれません。そのため窓ガラスのお掃除は、夕方もしくは陽が照っていない曇りの日などに行いましょう。
 
簡単な汚れであれば、新聞紙の活用がオススメです。新聞紙は繊維が細かいため、汚れを吸い取りやすいとされています。新聞紙を水でぬらし、窓ガラス全体を拭いていきます。汚れがひどい場合には、重曹やクエン酸など、汚れに応じたアイテムも使用しましょう。例えば、皮脂汚れには重曹が効果的です。
 
なお、窓のお掃除をする際は、内側よりも外側の方が汚れている傾向にあるため、内側からお掃除をすると、外側の汚れと区別がつかず、内側の拭き残しに気づかないことがあります。二度手間にならないよう、外側から進めていくと拭き残しを防止できるのでオススメです。

床・フローリング

床・フローリング

床・フローリングを大掃除するなら、掃除機やフローリングワイパーでから拭きするだけでなく、よく絞った雑巾で水拭きしましょう。雑巾をかけることで、掃除機やフローリングワイパーだけでは落とせなかった汚れやホコリを取り除けます。
 
フローリングの汚れの中には、ワックスが劣化したことによる黒ずみもあります。ワックスが劣化したことで黒ずみが発生しているのであれば、ワックス剥がしで汚れを剥がして、新たにワックスを塗り直しましょう。床の材質によって使用できるワックス剥がしや、塗れるワックスの種類が異なるため、作業前に確認が必要です。

大掃除を行うときに忘れがちな場所5選

「お掃除が必要な場所」というイメージが強い分、換気扇やトイレなどが大掃除のリストから漏れることは少ないでしょう。一方、次のような場所は大掃除の際に忘れがちなので、注意が必要です。
 

  • 天井と壁の隅
  • 窓のレール・サッシ
  • 冷蔵庫の裏
  • 家具の下や裏
  • シンク下の収納

 

天井と壁の隅

リビングや家族の部屋などを大掃除する際は、床に目が行きがちです。しかし、天井と壁の隅も忘れずにお掃除しましょう。天井、壁の隅にはホコリが付着しています。ホコリを落としたときに床やテーブルを汚さないため、お掃除の際はあらかじめ新聞紙を敷いておきます。
 
ご自宅の室内で喫煙される方がいらっしゃる場合は、天井や壁にヤニ汚れが付いている可能性があります。ヤニ汚れは次の手順で落としていきます。
 

  • 表面のホコリを落とす
  • フローリングワイパーやハンディワイパーにドライシートを付けてヤニを拭く
  • 中性洗剤を染みこませた雑巾またはドライシートをフローリングワイパーやハンディワイパー付けてヤニを拭く
  • 水道水で湿らせてよく絞った雑巾をフローリングワイパーやハンディワイパーに付けてヤニを拭く
  • ドライシートでヤニをから拭きする

 

天井と壁の隅のお掃除に当たっては、先述した「高いところから低いところ」という手順を意識しましょう。

窓のレール・サッシ

窓のレールやサッシをお掃除する際は、次の手順で進めていきます。

お掃除する箇所 お掃除の手順
レール 1.ほうきやハケでホコリを払う
2.汚れが目立っている場合は雑巾などで水拭きをする
3.ひどい汚れは水を流し込み、ブラシなどでこすり洗いをする
サッシ 1.雑巾で水拭きをする
2.雑巾でから拭きをする

 

窓のレールやサッシをお掃除する際は、目線の角度を変えてみながら、汚れが残っていないかを入念にチェックしましょう。

冷蔵庫の裏

冷蔵庫の裏側も、ついついお掃除を見逃しがちな場所です。お掃除するには次のような方法で冷蔵庫を移動させましょう。

  • 冷蔵庫の脚カバーを外す
  • 冷蔵庫の左右にあるアジャスターをゆるめる(反時計周りに回す)
  • 冷蔵庫を動かす

冷蔵庫は中身を減らすことで軽くなり、動かしやすくなります。また移動させるには力がいるため、怪我の予防という意味でも必ず2人以上で作業しましょう。
 
冷蔵庫の裏にはホコリが溜まっているため、クロスやハンディワイパーで取り除きます。コードや冷蔵庫の背面に付いた汚れは油分を含んでいるので、住宅用の中性洗剤を含んだクロスで拭いた後に、水拭きして洗剤を落とします。

家具の下や裏

冷蔵庫の裏側と同様に、家具の下や裏も忘れずにお掃除しましょう。家具の下や裏はホコリが溜まりやすくなっているにも関わらず、掃除機のヘッドが届きにくいところも多いため、蓄積されたホコリが潜んでいるでしょう。
 
家具の下や裏をお掃除する際は、ハンディワイパーなど、細い隙間に差し込めるお掃除アイテムを活用します。より丁寧にお掃除するのであれば、家具の脚部分に新聞紙や雑誌を差し込むことで摩擦が減り、すっとスライドさせて動かすことが可能です。家具に傷が付くのを防ぐことにもなるでしょう。タンスのように中身が入っている家具であれば、冷蔵庫と同様に中身を一旦空にすると軽くなり、より動かしやすくなるでしょう。

シンク下の収納

シンク下にある収納部分を大掃除する際は、収納している物を一度取り出します。その後、取り外せるパーツがあれば、取り外してシンク内で丸洗いしましょう。
 
収納部分にはゴミが溜まっているため、掃除機やモップで取り除いたら、中性洗剤を使って中の汚れを拭き取っていきます。
 
なおシンク下の収納部分からは、場合によってはカビたようなニオイがすることがあります。塩素系漂白剤を使ったお掃除が可能な素材であれば、次の手順でお掃除を進めましょう。
 

  • キッチン(シンクのある場所)を換気する
  • 収納している物を全て取り出す
  • 塩素系漂白剤を付けた雑巾でシンク下を拭く(※)
  • 未使用のきれいな雑巾でしっかりと水拭きする
  • 水拭きした雑巾と異なる雑巾でさらにから拭きする
  • シンク下を開けたままにして乾燥させる

※ 塩素系漂白剤は効果が高い分、素材にも影響を及ぼしやすいです。塩素系漂白剤の使用が可能かどうか、各メーカーの取扱説明書などをよくご確認ください。また、塩素系漂白剤を使用する際は、肌に触れると荒れる原因となるため、必ずゴム手袋を着用してお使いください。

大掃除に関するよくある質問

大掃除についてよくある質問として以下が挙げられます。

  • 大掃除はいつから行えば良い?
  • なぜ年末に大掃除をするの?

 
それぞれについて解説します。

大掃除はいつから行えば良い?

昔からの風習では、12月13日は煤払い(すすはらい)の日とされており、家の内外のお掃除を開始する日となっています。
 
風習を大切にするのであれば、12月13日からスタートさせて、28日に終了させましょう。しかし現代では、育児や仕事などさまざまな理由で12月13日から大掃除を始めるのが難しい方も多いです。そのため、それぞれのご家庭の状況に合わせてスケジュールを立てるのがよいでしょう。

なぜ年末に大掃除をするの?

年末に大掃除をする理由は先述のとおり、12月13日が煤払いの開始日だからです。古くは一年の間に自宅に溜まった汚れを煤払いで落とし、神様を迎えることが目的でした。そのため、地域によってはお掃除だけでなく、正月飾りに用いる松を山から切り出す松迎え行事を行うところもあります。

まとめ:大掃除は計画的に行いましょう!

大掃除は一年の汚れを落とす、古くからの風習です。大掃除を効率的に進めるには、チェックリストを作成して活用しましょう。チェックリストを作成することで、誰が・いつ・どこを大掃除するのか、進捗も含めて確認可能です。
 
年末の大掃除は、風習では12月13日からスタートさせ、28日に終わらせるのがよいとされています。しかし、さまざまな理由で大掃除を進められない方もいます。忙しくて大掃除を進められないという方は、スポットでの家事代行サービスの活用も検討してみましょう。また、レンジフードファンの油汚れや鏡のウロコ取りなど、しつこい汚れのお掃除には、プロのハウスクリーニングの利用もオススメです。色々なサービスも活用しつつ、一年の汚れをしっかり落として気持ちよく新年を迎えましょう!

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