レンジフードの掃除、どんな洗剤を使えば良い?業務用洗剤と家庭用洗剤の比較も
キッチンのレンジフードは、コンロ上方にコンロを覆うように設置された換気扇と、その換気扇にかぶさるように設置されたカバーのことです。
調理することにより発生する油煙や臭いを吸い込み、屋外へ廃棄するための役割を担っています。
油を使用する料理が多い場合などは部屋に臭いが充満しやすいため、レンジフードによって調理中や調理後の臭いを外へ排出することで、部屋の空気を快適に保つことができるのです。
ご家庭に必要不可欠であるレンジフードですが、どのようにお掃除したら良いかわからない、使用していい洗剤・いけない洗剤がわからない、という方もいらっしゃるのではないでしょうか。
本記事では、レンジフードに汚れが溜まる原因やお掃除の際に使用する洗剤の種類、実際のお掃除方法などをご紹介します。
目次
レンジフードのお掃除は必要?頻度は?レンジフードのお掃除に使っていい洗剤とは業務用洗剤と家庭用洗剤、どちらを使えば良い?レンジフードのお掃除はどうやれば良い?まとめ:適切にレンジフードをお掃除して長く使いましょうレンジフードのお掃除は必要?頻度は?
先述の通り、レンジフードには油とホコリが混ざり合ったギトギト汚れが溜まりがちです。
部屋に臭いさえ漏れてこなければそこまで神経質にお掃除しなくても良いのでは?と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、レンジフードに汚れが溜まると空気を吸い出す力が低下してしまいます。
レンジフードに付着した汚れ自体の臭いが部屋に漏れ出さなくても、調理中や調理後の臭いを吸ってくれなくなってしまうため、結果的に部屋の空気を快適に保つことができなくなってしまうでしょう。
その他にも、油汚れがレンジフードから落ちることでコンロの火に引火する危険性もゼロではありません。
毎日使うものだからこそ、定期的なお掃除が必要なのです。
では、レンジフードはどの程度の頻度でお掃除を行えば良いのでしょうか。
具体的には、普段のお手入れであれば1カ月に1回程度、念入りなお手入れであれば6カ月に1回程度が良いとされています。
普段のお手入れ方法と念入りなお手入れ方法については後述しますので、ぜひ参考になさってください。
レンジフードのお掃除に使っていい洗剤とは
レンジフードをお掃除する際は水拭きだけでは十分に油汚れを落とすことができません。
レンジフードをお掃除する時は、中性洗剤を使用するようにしましょう。
「酸性」「中性」「アルカリ性」など、さまざまな洗剤の種類をよく聞くと思いますが、それぞれ、以下のような特徴を持っています。
- 酸性洗剤……水垢や尿石、サビを落とせる
- 中性洗剤……軽度な汚れを落とせる、肌に優しい
- アルカリ性洗剤……油汚れや皮脂汚れ、焦げ付きなどを落とせる
一見、レンジフードの汚れにはアルカリ性洗剤が良さそうに見えますが、酸性洗剤とアルカリ性洗剤は洗浄力が強い分、肌には刺激が強い傾向があります。
それに対して中性洗剤は、洗浄力はやや劣りますが肌に優しいため、日々のこまめなお掃除に向いています。レンジフードのお掃除に中性洗剤を推奨しているメーカーも多いです。
また、油汚れを落とすのに向いているアルカリ性洗剤ですが、こちらはアルミを溶かしてしまう性質があるため、素材への負担が大きいです。
塗装が剥げたり変色したり恐れがあるため、ガンコな汚れになってしまう前に、日頃から中性洗剤でお手入れをする必要があります。
必ず取扱説明書などをよく読み、ご自宅のレンジフードに合った洗剤を使用してください。
業務用洗剤と家庭用洗剤、どちらを使えば良い?
洗剤には業務用洗剤と家庭用洗剤が存在します。
ご家庭のレンジフードをお掃除する場合は、どちらを使用したら良いかわからないという方もいらっしゃるかもしれません。
まずは、業務用洗剤と家庭用洗剤の違いを確認していきましょう。
業務用洗剤とは、その名の通りプロの清掃業者などが薄めて使うことを想定して作られているもの。いわゆる洗剤の原液です。そのため、汚れの落ちも抜群と言えます。
しかし、洗浄力が強い分、肌に触れたり目に入ったりすると非常に危険です。使う時にはゴム手袋やマスク、ゴーグルなどをしたり、十分な換気も必要になります。
一方、家庭用洗剤はそのまま使われることを想定して作られているものが多いです。
家庭での安全を考慮して作られていますが、肌へのダメージがゼロというわけではありませんので、使う際はゴム手袋を使用するようにしてください。
ご家庭のレンジフードをお掃除する際は、レンジフードの機種などにもよりますが、家庭用洗剤を使用するのが無難と言えます。
汚れがあまりにもひどい場合は業務用洗剤も検討の余地がありますが、その場合はご家庭のレンジフードのお掃除に使用しても良いのか、取扱説明書で良く確認するなどして、レンジフードの負担にならないようにご注意ください。
レンジフードのお掃除はどうやれば良い?
それでは、実際にレンジフードをお掃除する際の手順をご紹介します。
今回は特に新しい住宅で導入数の多いフラット型のレンジフードのお掃除方法を解説しますので、ぜひ参考にしてキレイなレンジフードを保ちましょう。
フラット形レンジフードのお掃除方法
フラット形のレンジフードをお掃除する際には、以下のものが必要になります。
- ゴム手袋
- 中性洗剤
- ぬるま湯
- バケツ
- 雑巾などの布(2枚)
- スポンジ
- 新聞紙
- 取扱説明書
実際にお掃除する際は事前に揃えておきましょう。
また、お掃除する際はコンロやIHクッキングヒーターなどの電源プラグを抜くか、分電盤のブレーカーを切っておきましょう。連動運転で使用している場合レンジフードが動き出してケガをする恐れがあるためです。
それでは、普段のお掃除方法から解説していきます。
普段のお掃除
まずはフード、誘導板(本体外装)のお手入れです。
中性洗剤を浸した布で汚れを拭き取り、洗剤が残らないように乾いたやわらかい布で良く拭き取ってください。
次は油受けです。
油受けをゆっくり後方へスライドさせて取り外します。
油受けに溜まった油を中性洗剤を溶かしたぬるま湯に浸して、やわらかいスポンジなどで軽くこすって汚れを落とし、キレイな水ですすいで良く乾かしましょう。
油受けはインジケータで油の量を確認し、こぼれる前に捨てるようにしてください。
最後はフィルターのお掃除です。
誘導板左右の固定金具をつまんで誘導板を開き、フィルターを取り外します。
中性洗剤を溶かしたぬるま湯に浸してスポンジなどで軽くこすって汚れを落とし、キレイな水ですすいで良く乾かしてください。
フィルターは変形しやすいため、取扱いには十分に注意しましょう。
最後に取り外しと逆の手順で各部品を取り付けたら、普段のお掃除は完了です。
念入りなお掃除
次に、6カ月に1回の頻度で行っていただきたい、念入りなお掃除手順を解説します。
まずは誘導板のお掃除です。
誘導板左右の固定金具をつまんで誘導板を開き、引掛け部の落下防止金具を解除。誘導板を手前に引いて取り外します。
中性洗剤を浸した布で汚れを拭き取り、洗剤が残らないように乾いた布で良く拭き取りましょう。
誘導板のお掃除が終わったら、ドレンガイドのお掃除に取り掛かります。
つまみねじを外し、ドレンガイドを手前に引いて引掛け部を外して取ってください。
中性洗剤を溶かしたぬるま湯に浸してスポンジなどで軽くこすって汚れを落とし、キレイな水ですすいで良く乾かしましょう。
次に羽根のお掃除に移ります。
ベルマウスのつまみねじを外し、ベルマウスを下ろして引掛け部を外して取りましょう。
羽根をおさえながらスピンナーを右へ回してゆるめ、羽根の中心部(ボス)を持ち羽根を外します。
中性洗剤を溶かしたぬるま湯に浸してスポンジなどで軽くこすって汚れを落とし、キレイな水で洗ったら良く乾かしてください。
その際、羽根の取り扱いには十分に注意しましょう。変形すると異常音が発生する原因となる可能性があります。
最後にお掃除をするのは誘引流吹き出し板です。
誘引流吹き出し板の右端を押して開き、中性洗剤を浸した布でフィルター部分のホコリなどを取り除きましょう。
洗剤が残らないように乾いたやわらかい布でよく拭き取ってください。
誘引流吹き出し板は取り外すことができないため、お掃除の際に汚れなどが落下しても問題ないよう、あらかじめ下に新聞紙などを敷いておくことをおすすめします。
最後に取り外しと逆の手順で各部品を取り付けたら、念入りなお掃除の完了です。
この時、羽根はモーターピンに当たるまで良く押し込み、スピンナーを締めるようにしてください。ゆるむと異常音や部品破損につながる可能性があるためです。
まとめ:適切にレンジフードをお掃除して長く使いましょう
掃除機がけや風呂掃除などと違い、レンジフードのお掃除はついつい後回しになりがちです。
長い間レンジフードをお掃除しなかったからといって、必ず異臭がしたり故障する、といったことはありませんが、長期間お掃除せずにそのままレンジフードを使っていると、レンジフードの排気効率が下がって部屋の空気を快適に保てなくなったり、レンジフードに負担がかる可能性もあります。
今回ご紹介したように、普段のお掃除は1カ月に1回、念入りなお掃除は6カ月に1回行うようにして、レンジフードを快適に使用できるようにしましょう。
使用する洗剤にも注意が必要です。
取扱説明書などにしたがってお掃除を行い、部品を破損したりケガをしたりしないよう、十分に注意して行ってください。
適切なレンジフードのお掃除を定期的に行い、レンジフードの寿命を維持するとともに、快適なキッチン、お部屋を保ちましょう。
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この記事を書いた人
くらトク編集担当