エアコンのお手入れについて解説! 必要な準備や実施の目安とは?
エアコンはお部屋の空気を吸い込んで、内部の熱交換器で暖めたり冷やしたりして室内に戻す仕組みです。一般的にエアコンは外の空気を吸い込んでいません。(換気機能付きエアコンを除く。)
そのため、お部屋の空気に漂うホコリやチリなどの汚れは、エアコンに吸い込まれ少しずつ蓄積していきます。本記事ではそんなエアコンについてお手入れの方法などを紹介していきます。
実際にお手入れをする際に必要な準備や、具体的な例についてもご紹介するので、ぜひご自宅のエアコンのお手入れの参考にしてみてください。
エアコンをお手入れする必要性とは
エアコンに吸い込む空気に含まれるホコリやチリの大部分はフィルターでエアコン内部に入るのを防いでいます。しかし微細なホコリやチリはフィルターを通り抜けて内部の熱交換器やファンに少しずつ溜まってしまうのです。
また汚れを放置すると、カビなどの嫌なニオイの原因となる可能性もあります。エアコンから放出された空気は、部屋全体へ広がっていきます。お手入れをしないまま使い続けると、いつのまにかエアコンを使うたびに部屋中のニオイが気になるようになってしまうかもしれません。
エアコン自体の汚れを防ぐだけではなく、エアコンを使って室内で快適に過ごすためには、定期的なお手入れが必要です。
お手入れに必要な準備
お手入れを始める際は、
- 安定した足場を用意する
- コンセントを抜く
- 部屋が汚れないようにする
の3点について、事前に準備をしておきましょう。
ひとつずつ解説していきます。
安定した足場を用意する
壁の高い位置に設置されたエアコンの室内機をお手入れする際は、安全に作業するために足場となる脚立や安定した踏み台などが必要です。足場にする台が不安定だと、バランスを崩したり、足場自体が倒れたりする可能性があるので、足場にする台は安定しているものを用意するようにしてください。
コンセントを抜く
エアコンのお手入れ前には必ず電源を切り、コンセントを抜いておいてください。誤作動などによってお手入れをしている途中でエアコンが運転を始めてしまうと、思わぬ怪我につながる可能性があります。なお、エアコン用のブレーカーを落とすことでも、同じように誤作動を防ぐ対策になります。
部屋が汚れないようにする
エアコンのお手入れ中は、ホコリが舞ったり落ちたりしますので、あらかじめエアコンの下にビニールシートなどを敷いて、お部屋が汚れないようにしましょう。特に汚したくないものは別のお部屋に移しておくと安心です。
エアコンのお手入れ方法
メーカーやエアコンの種類によっても手順や取り外せる部品が異なるため、実際にお手入れをする際は、必ずそのエアコンの取扱説明書などを確認した上で作業を始めるようにしてください。
ここでは、三菱電機の霧ヶ峰Zシリーズを例としてご紹介していきます。
霧ヶ峰Zシリーズの場合、取り外してお手入れすべき部品は
- 前面パネル
- フィルターカセット
- ダストボックス
- 上下風向フラップ
の4箇所です。
また、左右風向フラップを開いて通風路や奥のファンもお手入れできます。
全ての部品において、お掃除の際にガソリン・ベンジン・シンナー・磨き粉などは使えません。また擦り洗いをしたい場合は、傷をつけたり変形させたりしないように、柔らかいスポンジなどを使用しましょう。たわしなどの硬いもので、ゴシゴシと擦ることはないようにしてください。
それではそれぞれについて、お手入れの方法を解説します。
前面パネル
エアコンの前の部分を覆うようについている「前面パネル」は、取り外して水洗いすることが可能です。洗った後は柔らかい布で水気をしっかりと拭き取り、直射日光の当たらない場所で乾かしてから再び取り付けます。
汚れが目立つ際は、中性洗剤をぬるま湯に溶かしたものを使うこともできます。中性洗剤で洗った場合は、洗剤の成分が残らないよう、水でよくすすぐ必要があります。
ダストボックス
霧ヶ峰Zシリーズには、ホコリやチリを集めておく「ダストボックス」という部品があります。フィルターおそうじメカ運転という、フィルターをキレイにする機能を使った際に、集めたホコリやチリなどの汚れを溜めておく役割を担っている部品です。
取り外した「ダストボックス」は、ふたを空けることで、集めたホコリなどを簡単に捨てられるようになっています。こちらも汚れが気になる場合は、水洗いや中性洗剤での洗浄が可能です。
フィルター
フィルター関係の部品は「清潔Vフィルター 」と「フィルターカセット」に分かれます。
お手入れの際はどちらもエアコンから取り外してから、ホコリを除去していきます。掃除機などで吸い取ると、効率よくキレイにできます。前面パネルと同様に、水洗いや中性洗剤を使って洗うことも可能です。
ただし「清潔Vフィルター」に関しては、とくに変形しやすい部品のため、ぬるま湯などで洗い、50℃以上の熱いお湯では洗わないようにしてください。
またフィルター類は生乾きのまま取り付けてしまうと、エアコン内部にカビが増える原因になります。せっかくお手入れをしたにもかかわらず、かえってカビが発生することのないよう、しっかりと乾かしてから取り付けるようにしてください。
フラップ
フラップは、エアコンから送る空気の向きを調整するための部品
-
です。
- ご自身では掃除できないエアコン内部を分解洗浄します。
- ニオイのもととなるカビやホコリをプロの技術で取り除きます。
- 電気代や効き具合に影響する内部汚れによる冷房効率の低下を改善します。
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この記事を書いた人
くらトク編集担当
フラップの汚れが気になるときは、ファンが停止していることを確認してやわらかい布でから拭きや水拭きをしましょう。
汚れが目立つときは中性洗剤を溶かしたぬるま湯を布に含ませて拭いてください。
上下風向フラップは取り外し可能ですが、水洗いやつけ置き洗いはしないでください。また、直射日光やストーブなどで乾燥させることも避けましょう。
フラップのお手入れの際は奥にあるファンに強い力をかけると割れるおそれがあるので注意しましょう。
お手入れの目安
お手入れの目安についても、推奨時期はメーカーやエアコンの種類によってさまざまですが、霧ヶ峰Zシリーズの場合は、お手入れランプというランプが点灯してダストボックスのお手入れをすべきタイミングをお知らせしてくれます。
なお、お手入れランプは、累計の運転時間が一定以上になると点灯します。そのため、お手入れをした後は「お掃除リセット」というスイッチを押し、運転積算時間のカウントをリセットする必要があります。
お手入れランプがつく前でも汚れが気になってきた際などにお手入れをする場合、通知タイミングがずれないよう「おそうじリセット」のスイッチを押すことを忘れないように気を付けましょう。
まとめ:お手入れが大変な場合はプロに依頼するのも◎
エアコンのお手入れは準備をしっかりと行った上で、各メーカーや種類に合った手順や方法に基づいて、定期的に行うことが重要です。必要なタイミングでお手入れを実施し、エアコンがキレイな状態を保ちましょう。
お手入れの手順を面倒に感じたり、忙しくて定期的にお手入れをするのは難しいと感じる方や、お手入れをしたにもかかわらず、「あまりキレイにならなかった……」と感じる方もいらっしゃるかもしれません。
ご自身でのお手入れが難しいという方は、プロのエアコンクリーニング業者に依頼することも検討してみてください。
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