購入前に知っておきたい!冷蔵庫の選び方5つのポイント
冷蔵庫は毎日使う重要な家電のひとつです。また購入後何年も使うため、十分検討して購入することが多いでしょう。
冷蔵庫を選ぶときにチェックしたいのは、以下のようなポイントです。
- 冷蔵庫の容量、幅
- 冷蔵庫の搬入や設置
- 冷蔵室のドアの開き方
- 冷蔵庫を使うシチュエーション
- 冷蔵庫の省エネ性能
本記事では、冷蔵庫を選ぶときに確認したい点についてご紹介します。
目次
容量をチェックして最適な冷蔵庫を選ぶ購入前に搬入経路と設置スペースを確認するドアの開き方を確認して冷蔵庫を選ぶライフスタイルに合わせて冷蔵庫の機能を選ぶ省エネ性能から冷蔵庫を選ぶまとめ:ポイントを押さえて使いやすい冷蔵庫を選びましょう容量をチェックして最適な冷蔵庫を選ぶ
冷蔵庫を選ぶとき最初に確認しておきたいのは、冷蔵庫の基本的な容量です。
冷蔵庫の容量はリットルの単位が使われます。一般的には、冷蔵庫の容量は常備食材を入れる100リットルのスペースと予備の70リットルのスペースに加えて、家族の人数×70リットルの容量があれば使いやすいといわれています。
例えば4人家族が使う冷蔵庫を選びたい場合には450リットル前後の冷蔵庫を選ぶのが最適です。単身世帯であれば240リットル程度の容量があれば十分ということになります。
とはいえ、冷蔵庫の使用頻度によっても最適な冷蔵庫の容量は異なります。単身世帯で自炊をあまりしないのであれば、150リットル以下の小さな冷蔵庫でも生活に支障はそれほどありません。単身で自炊をするという場合やまとめ買いをすることが多い場合には、200リットル以上の冷蔵庫を選んだ方がよいでしょう。
2人暮らしや3人暮らしでは310~380リットルがおすすめですが、冷蔵庫の使用頻度が高い場合は少し大きめの400~500リットルといった容量のものを選んでおくのが安心です。
多くの冷蔵庫は200リットル台であれば2ドア、300リットル以上のものは3ドアのレイアウトになっています。大きめの冷蔵庫を選ぶのなら、冷蔵室や野菜室、冷凍室の広さもチェックしながら選びましょう。
5人や6人など家族の人数が多い場合や二世帯住宅で複数世帯が冷蔵庫を使う場合には、600リットル以上の大容量を選ぶのがおすすめです。
まだお子さんが小さくそれほど食品を収納する必要がないというご家庭もあると思います。しかし、冷蔵庫は購入後10年以上にわたって使われることもあります。小さなお子さんがいるときには、成長を見越して少し大きめの冷蔵庫を購入するのがおすすめです。
購入前に搬入経路と設置スペースを確認する
冷蔵庫を購入するときに見落としがちなポイントとして、搬入経路や設置スペースの問題があります。せっかく購入した冷蔵庫が搬入できなかったというトラブルは避けたいです。
搬入経路と設置スペースは以下のような方法で考えるとうまくいきやすくなります。
搬入経路の確認ポイント
冷蔵庫の搬入時には玄関や階段の隙間をチェックする必要があります。マンションなど集合住宅の場合にはエレベーターや廊下の隙間も確認しておきましょう。
玄関とエレベーターは、縦と横にそれぞれ冷蔵庫本体+10cm程度の隙間があれば搬入が可能です。玄関からうまく搬入できないときには、ドアを外した上で搬入するといった方法がとられることもあります。
また、階段や廊下も左右上下に10cm以上の隙間があるか確認しておきましょう。螺旋階段や天井の低い廊下などがある場合、搬入が難しいこともあります。搬入できるか判断できない場合には、見積もりを取って業者に確認してもらいましょう。
設置スペースの確認ポイント
冷蔵庫を購入する際には、住宅内の冷蔵庫設置スペースも確認しておきます。幅や高さ、奥行きなどをあらかじめ調べておけば、住宅内のスペースに適したサイズの冷蔵庫を選べます。
冷蔵庫を設置するときには、冷蔵庫側面や背面に5cm程度※(※設置条件により若干異なることがありますので、1cm程度余裕をとってください。)の放熱スペースを作るのが理想です。壁面にぴったりと設置してしまうと冷蔵庫が十分に放熱できず、冷却効率が下がったり電気代が高くなったりする可能性があります。
冷蔵庫の上部と天井の間にはおおよそ5~10cm程度※(※設置条件により若干異なることがありますので、1cm程度余裕をとってください。)の空間が必要です。天井との隙間が少ない冷蔵庫を選ぶと放熱がうまくいかなくなるので十分注意しましょう。
また冷蔵庫のドアが問題なく開くか、ドアが棚などに当たってしまうことがないかを確認します。
冷蔵庫設置にあたって見落としやすいのがコンセントの有無です。冷蔵庫は基本的に延長コードで接続することが推奨されていないため、コードが届く位置にコンセントがあるかを必ず確認しておきましょう。
ドアの開き方を確認して冷蔵庫を選ぶ
冷蔵室のドアの開き方は機種によって異なります。ドアの開き方を考慮せずに冷蔵庫を購入すると、使いにくさを感じることになるかもしれないので注意しましょう。
冷蔵室ドアの開き方には以下のような種類があります。
右開きの冷蔵室の特徴
右開きとはドアが左から右側に向かって開くタイプです。
キッチンのレイアウトを見たときに左側に壁があるという場合には、左から右側に向かって開く右開きの冷蔵庫を選んだほうがよいでしょう。
また、右開きの冷蔵庫は右利きの方にとって使いやすいスタイルです。
左開きの冷蔵室の特徴
左開きとはドアが右から左側に向かって開くタイプです。
冷蔵庫の右側に壁がある状態で右開きの冷蔵庫を購入するとかなり使いにくくなるため、こういった場合には左開きの冷蔵庫を購入しましょう。
左開きの冷蔵庫は左利きの方にとって使いやすいスタイルです。
ただし、左開きの冷蔵庫は右開きのものに比べると数が少ない傾向です。
フレンチドアの冷蔵室の特徴
フレンチドアとは冷蔵室のドアが中央から両側に分かれているタイプで、観音開きとも呼ばれます。
冷蔵室ドアを左右に向かって大きく開くことができるので、サイズの大きなものを冷やしたいときにも出し入れが手軽です。
また、ちょっとしたものを出し入れするときには片側のみを開けて済ますこともできます。冷蔵庫の片側のみを開閉すれば冷気が逃げにくくなり、冷蔵効率が高まりやすくなります。
フレンチドアの冷蔵庫には、右開きや左開きのものに比べてドアを開けたときのスペースが小さいという特長もあります。冷蔵庫前のスペースが限られているためにフレンチドアの冷蔵庫を選ぶという方もいます。
ライフスタイルに合わせて冷蔵庫の機能を選ぶ
現在販売されている冷蔵庫には、たくさんの便利な機能が搭載されています。
ここからは、冷蔵庫に搭載されている便利な機能ごとに、選び方のポイントをご紹介します。ライフスタイルに合わせて冷蔵庫を選んでみましょう。
自動製氷・独立製氷室
冷蔵庫選びで見ておきたいポイントのひとつに製氷機能があります。
近年では多くの冷蔵庫が、タンクに水を入れるだけで氷が作られる自動製氷の機能を搭載しています。中には、製氷室が独立した部屋になっているタイプもあります。
氷を頻繁に使う場合には、氷専用の製氷室があれば便利です。製氷室が独立していれば、氷を使うために冷凍室を開けたときにほかの冷凍食品に温度変化を与える心配がありません。また、冷凍食材から氷へのニオイ移りが起きにくいのも独立製氷室のメリットです。
氷のできる時間を短縮できる急速製氷機能が搭載されている冷蔵庫もあります。
耐熱トップテーブル
冷蔵庫によっては天面部分から放熱するため、上部にものを乗せると冷却効率が著しく低下してしまいます。そのため基本的には冷蔵庫の上は何も乗せないことが一番良いです。
もし冷蔵庫の上にキッチン用品を収納したい場合や、高さがそれほどない冷蔵庫の上に電子レンジなどを乗せて使いたい場合には、耐熱トップテーブルを搭載した冷蔵庫を選びましょう。
天面部分から放熱しない冷蔵庫の場合、背面や側面からの放熱が上部に滞留してしまう恐れがあります。このような冷蔵庫であれば、熱がこもらないように背面や側面に十分なスペースを確保して設置しましょう。
冷蔵室内のレイアウトに着目する
冷蔵室内のレイアウトは機種によって大きく異なります。
冷蔵室の棚を広く取ってあるものや、棚板を外してレイアウトを変更できるものを選べば、状況に応じて便利に利用できます。また、引き出し型のチルド室のように冷蔵庫内に独立したスペースが設されているようなもの、ドアポケットを広めに確保しているものもあります。
どのようなものを収納したいのかをイメージしながら、最適なレイアウトの冷蔵室を選びましょう。
野菜室と冷凍室の位置にも着目する
冷蔵庫の種類によって、野菜室や冷凍室の位置は異なります。
野菜室が中央にあるタイプの冷蔵庫は、野菜の出し入れがしやすいので、頻繁に使用する方に向いています。料理に野菜を使用する頻度が高い方は、野菜室がやや高い位置にある冷蔵庫を選びましょう。
逆に、冷凍した食品を多く使用する方には、冷凍室が中央に位置する冷蔵庫が合っています。
切り替え室があれば便利
切り替え室とは、用途に応じて庫内の温度を切り替えられる機能のことを指します。
機種により切り替え室の数や切り替えられる温度はさまざまです。冷凍温度帯や野菜室温度帯に切り替えられる機種もあれば、便利なソフト冷凍温度帯に切り替えられる機種もあります。
切り替え室の活用方法は、例えばアイスクリームや氷などを大量に保管したい夏場には冷凍室として使い、冷凍する食品が少ない場合には野菜室に切り替えるといった方法などがあります。
野菜の鮮度を保つ機能
最新の冷蔵庫には、野菜の鮮度を長く保つ機能が搭載されることが増えてきました。これらの冷蔵庫の中には、野菜室の中を高湿に給ったり、光を使って野菜を光合成させたりする方法で野菜の鮮度を保っています。
新鮮で美味しい野菜を毎日味わうためにも、ぜひ野菜室の機能に着目してみましょう。
肉や魚を長期保存する機能
冷蔵室やチルド室の温度管理にこだわっている冷蔵庫を選べば、肉類や魚介類を長く保存することも可能です。
チルド室の温度が0℃やそれ以下の-3~-1℃に保たれていれば、肉や魚を買いだめしても鮮度が長持ちしやすくなります。また、チルド室は加工食品の保存用に、チルドや冷蔵室より低い温度帯の別の部屋を設けて肉や魚を保存できる冷蔵庫もあります。
脱臭機能
冷蔵庫内のニオイが気になる方には、脱臭機能をもつ冷蔵庫が向いています。
冷蔵庫内にはさまざまな食品を収納することになるため、ときにそれぞれの食品のニオイが混ざってしまうこともあります。また、本来無臭の食品に冷蔵庫内のニオイが移ってしまうリスクも考えられます。
脱臭効果のある冷蔵庫を選べば気軽にニオイ対策も可能です。
切れちゃう瞬冷凍
現在販売されている冷蔵庫の中には、冷凍技術が進化したものも数多くあります。
中でも、「切れちゃう瞬冷凍」を搭載した三菱冷蔵庫は、肉や魚、野菜などの鮮度を落とさず美味しく保存できるという良さがあります。また、冷凍した食材を瞬冷凍室から取り出してすぐに切ったりほぐしたりすることができることも特長です。
まとめ買いや作り置きで冷凍を活用するのであれば、最新の冷凍技術を採用している製品を選んでみましょう。
A.I.搭載の冷蔵庫もある
A.I.(人工知能)が搭載された冷蔵庫を選ぶのもよい方法です。A.I.搭載の冷蔵庫は家庭での冷蔵庫使用頻度を自動で確認し、自動で節電対策をします。また、献立の提案をしてくれるものなど、さまざまなバリエーションがあります。
より便利に冷蔵庫を使いたい方は、A.I.が具体的にどのようなサポートをしてくれるのかを確認してみましょう。
冷凍庫を別買いするという方法も
冷凍室のサイズが物足りないと感じている方は、冷蔵庫とは別に冷凍庫を設置するという方法を検討するとよいかもしれません。冷蔵庫と別に冷凍庫を追加することで、庫内の容量を気にせずたくさんの食材を冷凍することができます。
冷凍食品や食材の冷凍、氷やアイスクリームなどで冷凍室に多量に保存する場合は、冷蔵庫とは別に冷凍庫も設置するのが便利です。
省エネ性能から冷蔵庫を選ぶ
冷蔵庫は住宅内の家電製品の中でも特に消費電力が大きいといわれています。省エネ性能の低い冷蔵庫を使っていると、電気代が高額になってしまう可能性も考えられます。
冷蔵庫を購入するときには、国が定める省エネ性能に注目しましょう。
5つ星で省エネ性能を評価するものですが、単純に5段階評価ではなく41段階(1.0~5.0の評価点)と9段階の★で省エネラベルに表示しています。
★の塗りつぶしが多いほど、5つ星に近いほど省エネ性能に優れた冷蔵庫と言えます。
また省エネ基準達成率という数値も確認します。
省エネ基準達成率とは国が定めた省エネ基準の目標値をどれだけ達成しているかをパーセンテージで表した数値のことです。
省エネ基準達成率が高いほど省エネ性に優れています。
近年では、高い省エネ性能をもつ冷蔵庫が各メーカーから次々に販売されています。特に、大型の冷蔵庫には最新の省エネ性能が搭載されることが多いです。
一方で単身者向けなどの小型の冷蔵庫は安価で販売されることが多いため、十分な機能が搭載できないことがあります。
そのため使い方によっては小さめの冷蔵庫よりも大型の冷蔵庫のほうが年間の消費電力量や電気代が低くなるケースもあるでしょう。
また、多くの冷蔵庫は消費電力の目安とともに、設置したときの年間の電気代の目安についても公開しています。冷蔵庫の電気代は、店頭のラベル表示で確認できます。
消費電力は店頭はもちろん、カタログやWebサイトなどで確認できます。冷蔵庫選びの際には、電気代がどれだけかかるのかを確認しておくのがおすすめです。
まとめ:ポイントを押さえて使いやすい冷蔵庫を選びましょう
冷蔵庫を選ぶ際はデザインに目がいきがちという人も多いでしょう。デザインと合わせて「容量」、「搬入や設置」、「ドアの開き方」、「使うシチュエーション」、「省エネ性能」といったポイントを押さえておくことが大切です。
また、家族が冷蔵庫を実際に使う場面をイメージしながら冷蔵庫を選べば、購入時の失敗を避けられる可能性が高まります。問題なく設置できるか、節電につながるかといった点も冷静にチェックしておきましょう。
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この記事を書いた人
くらトク編集担当