トイレの嫌なニオイを除去!原因と場所別の掃除方法、予防策も徹底解説

トイレのニオイの原因は複数あり、便器やその周辺だけでなく、見落としがちな場所に溜まった汚れが原因となっていることもあります。「小まめにお掃除をしているのに、ニオイが気になる……」とお悩みの方は、適切にお掃除ができていない可能性があります。
本記事では、トイレのニオイが発生する原因や、ニオイを放置するリスク、ニオイが気になる場所別のお掃除方法などを徹底解説します。
毎日使うトイレには、いつの間にか目に見えないニオイの原因が蓄積してしまいがちです。本記事を参考にして、快適に過ごせるトイレ空間を整えましょう。
目次
トイレのニオイが発生する主な原因アンモニア臭(尿の飛び散りなど)蓄積汚れによるニオイ(尿石など蓄積された汚れ)カビが発するニオイ(湿気が原因)下水のニオイ(排水管の詰まり)消臭剤ではニオイの根本的な原因をなくすことはできないトイレのニオイを放置するリスクについてトイレ掃除で用意する道具トイレのニオイが気になる場所の効果的な掃除方法便座の裏便器のフチ上便器のフチ裏便器と便座の隙間温水洗浄便座のノズル便器と床のつなぎ目壁・天井タンク脱臭フィルター・脱臭カートリッジの掃除(温水便座)その他に掃除しておきたい場所手洗い器換気扇トイレのニオイを予防する日常のお手入れ方法汚れやすい場所のみ週1で掃除するトイレマット・スリッパは小まめに洗濯・交換する換気は高頻度で行うまとめ:日頃のお手入れでトイレを快適な空間に保とうトイレのニオイが発生する主な原因
トイレの気になるニオイには、いくつかの原因が考えられます。 複数の原因が組み合わさって、嫌なニオイを発していることも珍しくありません。
まずはどこからニオイが発生しているのか、主な原因を知っておきましょう。
アンモニア臭(尿の飛び散りなど)
トイレのニオイの主な原因の1つは、尿の飛び散りによるアンモニア臭です。
用を足す際、便座の裏や便器のフチに尿が飛び散ることがあります。わずかな隙間から、壁や床にまで尿が飛んでしまうことも少なくありません。特に男性が立って用を足す場合、目に見えなくても、壁や床に細かな飛沫(ひまつ)が飛んでいることがあります。
尿そのものにアンモニアはほとんど含まれていないので、新鮮な尿にはツンとしたアンモニア臭はほぼありません。しかし時間がた経つとアンモニアとなり、その特有のニオイが気になるようになってしまいます。
蓄積汚れによるニオイ(尿石など蓄積された汚れ)
尿石などの蓄積した汚れによっても、嫌なニオイが発生することがあります。
尿石とは、尿に含まれるカルシウムなどが空気に触れて化学反応を起こし、固形化したものです。飛び散った尿をそのまま放置すると尿石ができ、そこに雑菌が繁殖して強いアンモニア臭を発するようになります。尿石は時間とともに大きくなって、黄ばみとなってこびり付きます。簡単には落ちにくくなるため、早めの対処が必要です。
また、蓄積したホコリは雑菌の温床になります。便器の裏側や床との接合部、収納棚の隙間など、手が届きにくい場所に溜まったホコリに付着して雑菌が繁殖することで、ニオイが発生するケースも多いです。
カビが発するニオイ(湿気が原因)
カビ臭いニオイが気になる場合、湿気が原因でカビが発生している可能性が高いです。
トイレは密閉された空間で常に水があるので、湿気がこもりやすく、カビが繁殖しやすい環境です。そのため、小まめにお掃除をしていても、気付かないうちにカビが増えてしまうことがあります。便器やトイレタンクの内側、壁や床はもちろん、見えにくいタンク下の配管などにもカビが発生していないかチェックしてみましょう。
また換気扇の羽根にホコリが溜まると、そこにカビが発生することもあります。
下水のニオイ(排水管の詰まり)
下水のニオイが気になる場合、排水管の詰まりなどが原因かもしれません。
便器の中に溜まっている水は「封水」と呼ばれ、下水からのニオイをせき止める役割を果たしています。排水管が詰まると、水を流す際に通常より多くの水が必要になるため、封水の水位が下がって、ニオイが上がってくることがあります。さらに、排水管の詰まりは、水の流れを悪化させたり、逆流を引き起こしたりすることもあるため、注意が必要です。
また、旅行などで数日家を空けていると、封水が蒸発して水位が下がり、排水管が詰まっていなくても下水のニオイが発生することがあります。なお、お風呂など別の場所で一度に大量の水を流すことも、封水の水位に影響する要因です。
消臭剤ではニオイの根本的な原因をなくすことはできない
トイレのニオイが気になって、消臭剤を活用している方は多いのではないでしょうか。しかし、消臭剤を使用しても、ニオイの根本的な原因をなくすことはできません。
消臭剤は、悪臭の成分を吸い取ったり、化学反応で中和したりすることで、ニオイを軽減する仕組みとなっています。そのため、設置すれば一時的にニオイは抑えられますが、発生源を取り除けるわけではありません。また消臭剤とよく似た製品に芳香剤がありますが、強い悪臭が残った状態で芳香剤を使うと、香りと悪臭が混ざってかえって不快なニオイになることもあるので、注意が必要です。
ニオイの気にならない快適なトイレを維持するためには、日頃から小まめにお掃除し、ニオイの原因そのものをしっかり取り除くことが大切です。
トイレのニオイを放置するリスクについて
トイレのニオイを放置するということは、ニオイの発生原因であるさまざまな汚れがどんどん蓄積されるということです。蓄積した汚れはこびり付いて取れにくいので、お掃除する際には強力な洗剤や道具を使用しなければなりません。その結果、便器や配管にダメージを与え、トイレの機器や設備の寿命がを短くするリスクが高まります。
また、ニオイの原因がカビの場合、放置するとカビから放出された胞子を吸い込んでしまうかもしれません。
さらに、排水管の詰まりを放置すると、完全に詰まってトイレが使えなくなったり便器の水が溢れたりするリスクもあります。
トイレ掃除で用意する道具
トイレ掃除は、ニオイの原因を取り除くためにも、見た目にも清潔なトイレ空間を維持するためにも欠かせません。トイレ掃除をする際は、以下のような道具をそろえておきましょう。
【道具】
- トイレブラシ
- ミニブラシ・歯ブラシ
- お掃除シート
- 拭き取りクリーナー
- ノズル用洗剤・ノズルクリーナー
- トイレタンク用洗剤
- 雑巾
- メラミンスポンジ
- ペーパーモップ・マイクロファイバークロス
【洗剤】
- 中性洗剤
- 酸性洗剤
- 塩素系漂白剤
- クエン酸スプレー
- 消毒用エタノールスプレー
以下のページで、お掃除する場所別・汚れの種類別に必要な道具や洗剤を詳しく解説しています。ぜひ併せて参考にしてください。
トイレのニオイが気になる場所の効果的な掃除方法
日々のお掃除の負担を軽減しながら、ニオイの原因を取り除くには、効果的なお掃除方法を知っておくことが大切です。
ここからは、トイレのニオイの原因が蓄積しやすい場所別に、効果的なお掃除方法を解説します。
便座の裏
見落としがちですが、便座の裏は尿の飛び散りが直接付着しやすい場所です。気づかないうちに汚れが蓄積し、黄ばみや尿石となって強いニオイの原因となります。
普段のお手入れは、トイレ用お掃除シートで拭き取るだけで十分です。汚れや黄ばみが気になる場合は、中性洗剤やクエン酸スプレーを吹きかけ、数分置いてからしっかりと拭き取りましょう。
便器のフチ上
便器のフチの水平な部分は、ホコリが溜まりやすく、尿の飛び散りも付着する場所です。この汚れを放置すると雑菌が繁殖し、ニオイの原因となります。
フチ裏とあわせて掃除する習慣をつけましょう。ここもトイレ用お掃除シートでサッと拭くだけで、ニオイの発生を効果的に抑えられます。
便器のフチ裏
普段見えにくい便器のフチ裏には、尿石やカビに加え、水アカもこびり付きやすいです。
フチ裏をお掃除する際は、酸性洗剤やクエン酸スプレーを使用します。まずフチ裏にトイレットペーパーを被せ、その上からしっかり洗剤をスプレーしましょう。汚れの程度によって10〜30分程度放置し、最後にブラシでこすり洗いしてください。
泡が密着するタイプの洗剤を使うのもオススメです。
便器と便座の隙間
便器と便座の隙間には、取り外さない限り手が届かない箇所もあり、そこに蓄積した汚れがニオイを発することがあります。
多くの便座は取り外しやスライドが可能なので、定期的に汚れを確認し、中性洗剤やお掃除シートを使ってお掃除しましょう。歯ブラシや綿棒を使うと、細かい部分の汚れをお掃除しやすいです。
取り外しやスライドの方法は製品によって異なります。無理に外そうとすると破損の原因になるため、必ず取扱説明書に従ってください。
温水洗浄便座のノズル
温水洗浄便座のノズルには、飛び散った排泄物や尿石、カビなどの汚れが付きやすいです。汚れが付いたままのノズルが戻ってしまうと、温水洗浄便座の内部に汚れが蓄積し、嫌なニオイを発してしまいます。
ノズルのお掃除をする際は、まずノズルを出し、中性洗剤やクエン酸スプレーなどを全体に吹きかけましょう。汚れがこびり付いている場合は、洗剤を付けた後にトイレットペーパーでノズル全体を包み、10分程度放置すると効果的です。
時間が経ったら雑巾などで拭き取り、細かい部分や内部の汚れはミニブラシや歯ブラシでこすります。最後に水で洗い流して終了です。
便器と床のつなぎ目
便器と床のつなぎ目は、汚れを見落としやすい箇所の1つですが、飛び散った尿が蓄積しやすい箇所でもあります。
基本的には床をお掃除する際に、お掃除シートやクリーナーを使って、つなぎ目の部分もしっかりと拭き取ればOKです。汚れが気になる場合は、床全体をお掃除した後、つなぎ目の部分にクエン酸スプレーを吹きかけて、雑巾やトイレットペーパーですぐに拭き取ります。汚れがかなり蓄積している場合は、これを何度か繰り返してください。汚れが詰まっている場合は、歯ブラシを使ってかき出しましょう。
壁・天井
壁の低い部分には尿が飛び散りやすく、アンモニア臭の原因となります。また、飛び散った尿を放置していると、発生したアンモニアの成分が壁の上部や天井にも染み付くことがあるので、ニオイ対策のためには、壁全体や天井も定期的にお掃除することが大切です。
週に1回程度、まず乾いた雑巾やドライシートでホコリを取った後、中性洗剤を吹きかけた雑巾やお掃除シートを使って拭き取りましょう。特に腰から下の部分は、念入りにお掃除することをオススメします。フロアワイパーを使うと、壁の高いところや天井も無理なくお掃除できます。
タンク
タンクの内部も、トイレ掃除で見落としやすい場所の1つです。
まず、タンクの蓋を外しましょう。その後、水を含ませたメラミンスポンジを使い、金具などをこすり洗いしたら、水を流して乾いた雑巾で拭き取ります。手が届きにくい箇所が汚れている場合は、歯ブラシを使うのもオススメです。
蓋を開けずに、タンクにトイレタンク用洗剤や酸素系漂白剤を流し入れ、つけ置きをするのも効果的です。一度水を流した後に、洗剤を入れます。洗剤の使用方法に従ってしばらく放置する必要がある場合は、外出前などに行うと良いでしょう。
脱臭フィルター・脱臭カートリッジの掃除(温水便座)
温水洗浄便座の多くには「脱臭フィルター」や「脱臭カートリッジ」が内蔵されており、ここにホコリや汚れが溜まると脱臭機能が低下する場合があります。機器によって掃除方法は異なるため、まずは取扱説明書を確認しましょう。一般的には本体の側面や背面にフィルターがあり、定期的に取り外して掃除機で吸ったり、水洗い後にしっかり乾燥させたりして元に戻します。知らずに放置しているご家庭も多い部位なので、ぜひ定期的にチェックしてみてください。
その他に掃除しておきたい場所
前述した場所以外に、お掃除しておきたい場所を2つご紹介します。
手洗い器
トイレの手洗器は、黒ずみが発生しやすい上、水アカも付きやすいです。
黒ずみを除去するには、重曹ペーストでつけ置きするのが効果的です。重曹に少量の水を混ぜてペースト状にし、汚れが気になる部分に塗って、ラップを密着させましょう。2〜3時間程度放置したら、剥がしたラップを丸めて、優しくこすります。細かい部分は、歯ブラシを使うのがオススメです。最後にトイレットペーパーで重曹ペーストを拭き取り、固く絞った雑巾で拭き上げます。
水アカが気になる場合は、クエン酸スプレーを使うと効果的です。トイレットペーパーを汚れが目立つ部分に乗せ、クエン酸スプレーを吹きかけて、ラップを被せて2〜3時間程度放置しましょう。時間が経ったら、トイレットペーパーとラップを剥がし、歯ブラシでこすり洗いした後、固く絞った雑巾で拭き上げます。
換気扇
カビの温床になりやすい換気扇も、定期的なお掃除が必要です。換気扇にホコリが溜まり過ぎると、換気扇を回しても十分な換気ができず、ニオイや湿気がこもる原因にもなります。
お掃除の際は、必ず換気扇の電源を切り、ホコリが舞わないように掃除機で表面や周囲に溜まったホコリを吸い取りましょう。その後、換気扇のカバーを外します。カバーは中性洗剤と歯ブラシでこすり洗いし、水でしっかりすすいだ後、乾いた布で水気を拭き取ります。換気扇の羽根が取り外せる場合は、同じように洗浄・乾燥させてください。
次に、内部や取り外せない羽根部分に溜まったホコリも、掃除機を使って丁寧に吸い取ります。内部のお掃除に水を使うと、故障や感電のリスクがあるため、水は使用せず、掃除機を使ってできる範囲で行うことが大切です。
トイレのニオイを予防する日常のお手入れ方法
トイレのニオイを発生させないためには、日頃からお手入れをして予防することが大切です。最後に、日常のお手入れ方法を解説します。
汚れやすい場所のみ週1で掃除する
トイレのニオイを予防するために、汚れやすい場所に絞って週1回お掃除をしましょう。
便座の裏や、便器のフチ上・フチ裏、便座周辺の床は特に汚れやすく、頑固な汚れになるとお掃除に手間がかかってしまいます。汚れやすい場所だけ週1回の頻度でお掃除し、その他の場所は2〜4週間に1回程度の徹底掃除を行うのがオススメです。
流せるお掃除シートやこすり洗い不要な洗剤などをそろえておくと、お掃除の手間が軽減されます。
トイレマット・スリッパは小まめに洗濯・交換する
トイレマット・スリッパを小まめに洗濯・交換することも、トイレのニオイ予防には欠かせません。
尿が飛び散りやすいトイレマットやスリッパは、ニオイの原因になりやすいです。家族構成にもよりますが、トイレマットはできれば週2〜3回、少なくとも月1〜2回の頻度で洗濯しましょう。トイレスリッパは、除菌シートやスプレーで小まめに拭き取る習慣を付けておくことで、汚れの蓄積や雑菌の繁殖を防げます。丸洗いできるスリッパを選ぶのもオススメです。
洗濯してもニオイが気になるようになったり、汚れが目立ってきたりした場合は、買い替えを検討しましょう。一般的には、トイレスリッパは6〜12カ月ごとの交換が目安とされています。
換気は高頻度で行う
頻繁に換気を行うことも、トイレのニオイ対策に効果的です。
トイレを換気すれば、ニオイのある空気が排出される上、湿気がこもるのを防ぐことができます。また、換気扇が空気中のホコリやカビから放出された胞子、雑菌などの排出を促すので、ニオイを防ぎ、清潔な空間を維持するのに役立ちます。
最近の換気扇は電気代があまりかからず、24時間稼働に対応しているものが多いため、基本的にはつけっぱなしでも問題ありません。ただし、換気扇をお掃除していないと逆効果になることがあるので、前述した方法で定期的にお掃除しましょう。
まとめ:日頃のお手入れでトイレを快適な空間に保とう
トイレの気になるニオイは、快適性を低下させるだけでなく、トイレの機器や設備の寿命を縮める他、水漏れトラブルなどの原因にもなります。ご紹介したお掃除方法を参考に、小まめにお掃除をして、ニオイの原因の蓄積を防ぎましょう。
トイレのニオイや頑固な汚れにお困りの場合は、ハウスクリーニング業者にお掃除を依頼してみるのも一つの手です。
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この記事を書いた人
くらトク編集担当