エアコンのアルミフィン(熱交換器)はカビ・ホコリだらけ?汚れる原因や掃除の仕方を紹介

エアコンのアルミフィン(熱交換器)は、部屋を暖めたり冷やしたりするのに欠かせない部品の一つです。アルミフィンが汚れているとエアコンの効きが悪くなったり、不具合や故障が発生したりする要因となるので定期的にお掃除が必要です。
本記事では、エアコンのアルミフィンの概要や汚れの原因、汚れを放置するリスク、お掃除を依頼する際の注意点などを解説します。
目次
エアコンの「アルミフィン(熱交換器)」とは?エアコンのアルミフィンにはホコリやカビがたくさん?エアコンのアルミフィンの汚れを放置すると?エアコンのアルミフィンを自分で掃除してはいけない理由エアコンのアルミフィン掃除を依頼する際に注意することエアコンのアルミフィンはホコリ・カビだらけ!定期的に内部洗浄しようエアコンの「アルミフィン(熱交換器)」とは?
エアコンのアルミフィン(熱交換器)とは、エアコン内部に取り込んだ室内の空気を暖めたり、冷やしたりする部品のことで、熱交換器とも呼ばれており、エアコンの前面パネルとフィルターを取り外したときに見える金属製の部品です。見た目は薄いアルミの板が何枚も連なっているように見えます。
アルミフィンは室内機と室外機の両方に搭載されており、冷房時と暖房時で働きが変わります。冷房の場合、室内機のアルミフィンは蒸発器、室外機のアルミフィンは凝縮器となります。暖房の場合は反対になり、室内機のアルミフィンが凝縮器、室外機のアルミフィンは蒸発器となります。蒸発とは液体が気化すること、凝縮とは気体が液化することを意味しています。
アルミフィンの仕組み
エアコンの蒸発器(室内機のアルミフィン)と凝縮器(室外機のアルミフィン)はパイプでつながっており、パイプの中には冷媒と呼ばれるガスが入っています。冷媒は、熱が温度の低い方へ移動する性質を利用して空気中の熱を運び、外に逃がす役割を持ちます。アルミフィンは、冷媒が熱を乗せたり降ろしたりする、いわば駅のような役割を担います。
エアコンの冷房・暖房モードはそれぞれ、以下のように空気の温度を調節します。
冷房の場合
- 室外機の減圧機で冷えた冷媒が室内機に運ばれ、熱交換器を冷やす
- 熱を持った室内の空気が室内機に入る
- 吸い込んだ空気中の熱を冷媒に乗せて室外機へ送る
- 室外機の圧縮機で冷媒に圧力をかけ、さらに高温にする
- 高温になった冷媒が室外機の熱交換機を通ると、室外に熱い空気が排出される
- 熱を外へ排出した冷媒は、室外機の減圧機によって冷やされる
- 冷えた冷媒が再び室内機に送られる
- 室内機の冷えた熱交換器を通る際に冷やされ、冷たい風を室内に放出する
暖房の場合
- 室外機に外の空気が入る
- 空気中の熱を冷媒に乗せ、圧縮機で圧力をかけて高温にする
- 高温になった冷媒が室内機に送られる
- 冷媒が室内機の熱交換器を温めて、温かい風を室内に放出する
エアコンのアルミフィンにはホコリやカビがたくさん?
エアコンのアルミフィンは前面パネルやフィルターを外さないと見えない場所にあるので、汚れていることに気付かないことがほとんどです。しかし、アルミフィンはその仕組みや構造上、ホコリやカビが付着しやすい部品となっています。なぜアルミフィンにホコリやカビが付きやすいのか、その理由は大きく分けて3つあります。
1. 結露が発生しやすい環境になっている
アルミフィンは暖かい空気を冷やす関係上、結露が発生しやすいです。内部で発生した結露はドレンパンで受け止められ、ドレンホースを介して屋外に排出される仕組みになっていますが、長時間エアコンを稼働していると排水が追いつかなくなり、エアコン内部で水漏れが起き、その結果湿度が高くなります。カビ菌は高温多湿の場所を好む傾向にあるため、室内の温度が一定に保たれており、なおかつ湿度が高い状態が続くとカビが発生する原因となります。
2. ホコリがたまる場所はカビも生えやすい
たまっているホコリは、カビのエサになるため、放っておくとカビが増えてしまいます。
エアコンは室内の空気を取り込んで空気を循環させる仕組みになっているため、自然とホコリを吸い込みやすくなっています。エアコンには汚れ防止のためのフィルターが搭載されていますが、汚れを100%防げるわけではありません。つまり、フィルターが取り切れなかったホコリがアルミフィンに付着し、それをエサにカビが繁殖してしまうおそれがあるということです。
3. 汚れが目視しづらい
業者へお掃除を依頼して初めて、アルミフィンが汚れていることに気が付くケースもあります。
例えば、エアコンの前面パネルやフィルター、吹出し口などは容易に目視できるため、ホコリやゴミ、カビの状態を一目でチェックできます。
一方、アルミフィンは前面パネルやフィルターを取り外さないと目視できないため、一見しただけでは汚れやカビの状態を把握できません。カバーやフィルターを外したとしても、薄いアルミの板が何層も連なっている構造上、奥の方の汚れは視認できず、「エアコンから嫌なニオイがして初めてアルミフィンのカビ・汚れに気付いた」というケースも少なくありません。
エアコンのアルミフィンの汚れを放置すると?
アルミフィンの汚れをそのまま放置していると、以下のようなリスクが生じる可能性があります。
冷暖房の効きが悪くなる
ここまで紹介してきたように、アルミフィンには暖かい空気を冷やしたり、冷たい空気を暖めたりする役割があります。汚れが付着したまま放置すると、熱交換の機能が低下し、空気が冷えにくい、または暖まりにくくなります。
冷暖房が効かないからと設定温度を必要以上に上げ下げしなければならず、いつもより光熱費がかさんでしまう可能性もあるでしょう。
悪臭がする
アルミフィンにカビが発生すると、送風時にカビ特有の嫌なニオイが出るようになります。カビのニオイは風に乗ってカーテンやソファ、洋服などのファブリックに付着するため、部屋全体が臭くなってしまう可能性もあります。
エアコンのアルミフィンを自分で掃除してはいけない理由
アルミフィンの汚れやカビを取り除くには、定期的にお掃除する必要があります。ただし、アルミフィンをお掃除するには専門知識と技術が必要となるため、自分で掃除してはいけません。その理由を以下で詳しく解説します。
部品の破損
アルミフィンは薄いアルミでできているため、少し力を加えただけでも容易に変形してしまうことがあります。アルミフィンの形状はアルミ板の表面にわざと凹凸を付けることで空気に触れる面積を大きくしているため、アルミ板が変形すると熱交換がスムーズに行かず、冷暖房の効きが悪くなる原因になります。
また、アルミフィンの端は鋭い形状になっており、不用意に触るとケガの原因になることもあるので、自分では触らないようにしましょう。
取り付け不備による故障・不具合
正しい手順を知らないまま適当に分解洗浄してしまうと、元に戻すときに取り付け不備が発生するおそれがあります。部品が然るべき場所に取り付けられていないと、冷暖房機能が正常に作動せず、室内が冷えない・暖まらないといったトラブルに見舞われる可能性があります。
保証を受けられない
エアコンにはメーカー保証や販売店の保証が付いており、保証期間内の自然故障であれば無償で修理や修繕に対応してもらえます。しかし、内部清掃を伴う分解によって発生した不具合や故障は自己責任となり、保証を受けることができません。その場合、修理費は全て自己負担となるため、余計な出費がかさむ要因となります。
以上の理由により、アルミフィンを自分でお掃除するのは絶対に避けましょう。アルミフィンは、エアコンの内部清掃に対応している信頼できるプロの業者に依頼してください。
エアコンのアルミフィン掃除を依頼する際に注意すること
先述のように、エアコンのアルミフィンは自分で掃除できません。ここからは、業者へお掃除を依頼する際に気を付けたいポイントをご紹介します。
1. 内部洗浄はエアコンを使わない時期に依頼する
プロのクリーニング業者に内部洗浄を依頼するのなら、エアコンを使わない時期を選ぶとよいでしょう。クリーニング中はエアコンを使用できないため、真夏や真冬ではなく、扇風機やその他の機器で温度調整が可能な時期に依頼するのをオススメします。
またエアコンクリーニングの繁忙期では、予約が取りづらくなる可能性もあります。クリーニングを急がないのであれば、1~5月、あるいは9月~11月上旬くらいまでの閑散期に、計画的に予約ができると安心です。
2. 内部洗浄に対応している機種かどうかチェックする
クリーニング業者の中には、一部のエアコン機種に対応していない場合があります。クリーニングを業者に依頼する際は、事前に自宅のエアコンの機種が、対応しているかどうか確認しておきましょう。
3. 所要時間をチェックしておく
エアコンの内部洗浄には分解・組み立てなどの作業を伴うため、多くの場合、1時間以上の時間を要します。クリーニング業者によって、作業中は不在でも構わないというサービスもありますが、作業前後の立ち会いは必要になるので、全体の所要時間を考慮してスケジュールの都合を付けましょう。なお、室内機だけでなく室外機のクリーニングも依頼すると、所要時間が長くなるので留意しましょう。
エアコンのアルミフィンはホコリ・カビだらけ!定期的に内部洗浄しよう
エアコンのアルミフィンは室内の空気に含まれるゴミやホコリが付着しやすい上、結露が発生しやすい部品であることから、カビも生えやすい傾向にあります。放っておくと故障や不具合、悪臭などのリスクが高くなるので、定期的に内部洗浄しましょう。アルミフィンの洗浄にはエアコンの分解と洗浄のための、専門知識と専用機材が必要です。そのため信頼できるプロのクリーニング業者に依頼してください。
三菱電機では、家電のプロならではの知識と経験、実績を活かしたエアコンクリーニングサービスを提供しています。三菱電機製エアコンだけでなく、国内全メーカー(※) のエアコン洗浄に対応しているので、アルミフィンの汚れやカビが気になる方はぜひ三菱電機のクリーニングサービスをご利用ください。
※富士通ゼネラル社のノクリアXシリーズはサービスの対象外となります。
「ノクリア」は、株式会社富士通ゼネラルの登録商標です。
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この記事を書いた人
くらトク編集担当