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正しい洗濯の手順とは?洗濯表示や洗濯コースの使い分けを解説。

正しい洗濯の手順とは?洗濯表示や洗濯コースの使い分けを解説。
片付け|2023.09.21

洗濯は、日常生活の中で欠かせない家事のひとつです。洗濯機に汚れた衣類を入れて「標準コース」を押すだけでも洗濯はできますが、手順ごとのポイントを押さえるだけで、よりキレイに仕上がります。
 
本記事では、正しい洗濯の方法や手順、上手に仕上げるためのポイント、クリーニングと家庭での洗濯の違い、洗濯にまつわる疑問と回答をご紹介します。

正しい洗濯の方法・手順とは?

正しい洗濯の仕方・やり方・手順
洗濯と一言で言っても、衣類の下準備・コース選択・洗剤類の計量・洗濯物の干し方と、大きく4つの工程に分けられます。それぞれの手順のポイントを押さえることで、汚れをしっかり落とすだけでなく、衣類を長く大切に使う上でも役立ちます。

衣類の下準備では洗濯表示や汚れ・色落ちを確認

まずは、以下を参考に衣類の洗濯表示を確認しましょう。
 
桶のマーク:洗濯機で洗濯できる衣類です。桶の中に書かれている数字は洗濯液の上限温度を表しています。たとえば「40」とあれば水温40℃以下で洗濯する必要があります。

桶のマーク

 
また、桶の下の横線は洗濯時の強さを表し、横線なしなら「通常」、1本なら「弱い」、2本なら「より弱い」を意味します。もし、2本の横線があれば、「ソフト」で洗濯したほうがよいでしょう。
 
桶と手のマーク:基本的に手洗いが推奨されています。なお、旧洗濯表示では桶のマークに「手洗イ」と書かれています。

桶と手のマーク

 
桶に×のマーク:水洗い・手洗いできない衣類です。クリーニングに出しましょう。

桶に×のマーク

 

色柄物と白系の衣類は別に分ける

 
色の濃い衣類と白系の衣類を一緒に洗うと色移りする恐れがあります。洗濯するときは、分けて洗いましょう。

汚れがひどい部分は洗剤を染み込ませる

 
襟や袖など、汚れがひどい部分は液体洗剤を染み込ませてから洗うと、汚れ落ちがよくなります。

デリケートな衣類は洗濯ネットに入れる

 
桶のマークの近くに「洗濯ネット使用」と書かれているものは、シワや色移りがしやすいため、洗濯用のネットに入れましょう。
 
上記の表示がなくても、傷みを防ぎたい衣類は洗濯ネットに入れると安心です。

ポケットやファスナーを確認

 
衣類のポケットは洗濯前に確認しましょう。面倒でも確認すると、ティッシュペーパーが洗った衣類に付着する、電子機器を水没させるなど、思わぬ事故防止につながります。
 
また、ボタン付きの衣類は開けたまま洗濯すると、縫糸のダメージを抑えることが可能です。これとは逆に、ジッパーは閉じて洗うと、ほかの衣類にひっかかり傷をつけるのを防止できます。

洗濯コースを選ぶ

下準備ができたら、洗濯槽に衣類を入れます。なお、洗濯コースはタオルや肌着など、普段の洗濯であれば「標準コース」を選べば問題ありません。
 
手洗い表示がされている衣類や、ニットなどのデリケートな衣類は「ドライコース」を選択しましょう。
 
洗濯機では、上記以外にも「おいそぎ」や「念入り」「毛布」などのコースがあります。また、水量や脱水時間なども変更できるため、衣類に合わせてコースや設定を変えると、よりキレイに仕上がります。

洗剤類を入れる

コース選択が終わりスタートボタンを押すと、洗濯機が衣類の重さを自動で計測し、水量や必要な洗剤の量を表示します。確認し適切な量の洗剤を投入しましょう。
 
計量方法は、計量スプーンや洗剤キャップのメモリを確認します。また、洗濯機によっては、粉末洗剤と液体洗剤で投入口が異なるケースもあるため注意が必要です。柔軟剤や漂白剤も、それぞれ投入口があるため、必要量を計量し投入します。
 
洗剤類を入れ終わったら、洗濯機の蓋を閉めて洗い終わるまで待ちましょう。

洗濯物を干す

洗濯物を干す
洗濯物のニオイやシワを防ぎ、キレイに仕上げるためにも、洗い終わった衣類を干す工程まで意識することが大切です。ここでは基本の干し方を解説します。

洗濯が終わったらすぐに干す

 
洗濯が終わったら、濡れた衣類は放置せず、すぐに干して乾かしましょう。濡れた洗濯物をそのままにしていると、モラクセラ菌やカビなどの雑菌が繁殖し、嫌なニオイの原因になります。
 
また、色移りやシワなどの原因にもなるため、できるだけ早く干しましょう。

干すときに衣類の形を整える

 
干すときは洗濯槽から出したままハンガーにかけるのではなく、複数回衣類を振りさばきます。
 
洗濯物をしっかり振ることで、余分な水分を落としたり、シワを伸ばしたりする効果があります。また、シャツなどは水分でくっついていた前身ごろと後身ごろが剥がれることで風の通りがよくなり、乾きも早くなるでしょう。
 
干したときにシワなどが気になる部分は、ハンガーにかけた状態で、軽くひっぱったり、叩いたりして伸ばします。

衣類に適した方法で干す

 
干すときはすべて同じ方法ではなく、衣類の形や生地に合わせて適切なやり方を選びましょう。代表的な干し方は以下のとおりです。
 
ハンガー干し:ハンガーに衣類を干す方法で、シャツやブラウスなど、伸びづらい衣類に適しています。肩幅部分に厚みのあるハンガーを使うと、型崩れを防げます。
 
平干し:文字通り、衣類を垂直ではなく水平に置いて干す方法です。ニットやセーターなどの伸びやすい衣類に適しています。
 
つり干し:物干し竿に衣類を直接かけて干す方法で、竿干しとも呼ばれます。平干しより手軽な方法です。
 
筒状つり干し:ジーンズなどの厚手の生地を干す方法です。ピンチハンガーを使い衣類を筒状にすると空気が通りやすく、乾きやすくなります。干すときに裏返すとポケットなども乾きやすいです。
 
適した方法で干すことで、乾きやすいだけでなく、衣類の傷みも防止できます。

上手に仕上げるための洗濯のやり方は?

洗濯の基本を押さえたら、洗濯物を洗濯槽に入れすぎない、洗剤は適量使うなど、よりキレイに仕上げるためのポイントを押さえましょう。

つけ置きやこすり洗いなどの予洗いを活用する

泥汚れや食べこぼしなど、洗剤を染み込ませるだけでは対処が難しいひどい汚れは、予洗いしてから洗濯するのがオススメです。
 
たとえば、洗濯石鹸を汚れにつけてこすり洗いしたり、洗剤液につけ置きしたりなどです。なお、適切な洗剤や方法は汚れのタイプにより異なるため、事前に確認し処理しましょう。

洗濯物は洗濯槽に入れすぎない

洗濯物は洗濯槽の7割ほどを目安として、入れすぎないのがポイントです。たとえば、縦型洗濯機の場合、洗濯物を上部まで詰め込みすぎると洗浄力が低下し、中部~上部の衣類に汚れや洗剤が残る原因になります。
 
そのため、洗濯物が溜まってからまとめて洗うよりも、こまめに洗うほうが、キレイに仕上がります。

洗剤や柔軟剤は入れすぎない

洗剤は量を多くしても汚れ落ちがよくなる訳ではありません。むしろ、すすぎ残しが生じ、ニオイや汚れの原因になってしまいます。適量を計量してから投入しましょう。
 
また、柔軟剤も入れすぎると衣類のニオイがきつくなったり、吸水性が悪くなったりしてしまうため、適量を計って入れることが大切です。

すすぎは基本的に2回行う

通常、洗濯では洗いの後、2回すすぎが行われます。すすぎを2回することで、洗剤や汚れをしっかり洗い流し、洗濯物をキレイに仕上げるためです。
 
もし、節水などのためにすすぎを1回にしたい場合は、すすぎ1回に対応している洗剤を使用しましょう。粉末洗剤など、通常の洗剤を使ってすすぎの回数を減らすと、衣類に洗剤が残り、肌荒れなどの原因になる恐れがあります。

手洗い洗濯のやり方!洗濯機と使い分け方も紹介

手洗い洗濯のやり方
衣類の種類によっては、洗濯機ではなく手洗い洗濯のほうが適しているものもあります。手洗い洗濯のやり方は以下のとおりです。
 
1.洗濯桶や洗面器に洗剤とぬるま湯(40℃程度)を混ぜて洗剤液を作ります。分量は洗濯洗剤の容器に記載されているため確認しましょう。
2.洗剤液の中に衣類を入れて洗います。デリケートな衣類であれば押し洗い、汚れがひどければ擦り洗いなど、適切な方法で洗いましょう。
3.洗いが終わったら、洗濯桶の洗剤液を流し、キレイなぬるま湯に取り換えて衣類をすすぎます。泡が出なくなるまで複数回すすぎましょう。
4.すすぎ終わったら、衣類を洗濯ネットに入れ、洗濯機で軽く脱水します。デリケートな衣類であれば、脱水しすぎるとシワになるため注意しましょう。
5.残った水分はタオルドライし、適切な方法で干せば完了です。
 
なお、柔軟剤を使用する際は、すすぎをした後に投入します。

手洗い洗濯と洗濯機洗濯の使い分け方

手洗い洗濯と洗濯機洗濯では、以下を目安に使い分けるとよいでしょう。
 

  • 手洗いが推奨される洗濯表示か
  • デリケートな生地か
  • 取れやすい装飾がついているか
  • 色落ちしやすいか
  • 部分的に落ちづらい汚れがついているか

 
以上のように、手洗い洗濯ではデリケートな衣類を守るだけでなく、ピンポイントに洗えることから、部分的な汚れを落としたいときにも適しています。
 
また、色落ちが気になる場合や衣類の量が少なく洗濯機を回すほどではない場合は、手洗いしてしまうのもひとつの方法です。

クリーニング店の洗濯方法は自宅でも真似できる?

洗濯表示を確認し、自宅で洗濯できないものはクリーニング店に依頼しましょう。自宅洗濯とクリーニング店の洗濯には、水を使うかどうかに違いがあります。
 
クリーニング店で行うドライクリーニングでは、水を使わずに石油や塩素を原料とした有機溶剤を使い、汚れを落とします。そのため、水に弱いデリケートな衣類の油溶性汚れも安全に取り除くことが可能です。
 
また、洗濯だけでなく、事前に染み抜きをする、プレスで乾燥やシワ伸ばしなど、衣類の状態に合わせた適切な洗濯方法で処理もしています。
 
上記のように、そもそも水を使わず洗濯するため、自宅でクリーニング店の洗濯方法の真似はできません。

洗濯に関する疑問に回答!

洗濯に関する疑問に回答
普段洗濯をしていると、お風呂の残り湯は使っていいのか、柔軟剤は毎回使ったほうがよいのかなど、素朴な疑問も浮かびます。ここでは、洗濯にまつわる疑問に回答します。

洗濯ネットはどのような衣類に使うの?

洗濯ネットを使うことで、ほかの衣類との絡まりを防止したり、摩擦が起きるのを防いだり、ゴミが付着しにくくなったりします。そのため、基本的にはデリケートな衣類や大切にしたい衣類に洗濯ネットを使うとよいでしょう。
 
しかし、ネットに入れることで普通に洗濯するよりも衣類の汚れが落ちづらくなるのが欠点です。
 
シャツやブラウスなどは、首元や襟の汚れは先に落とし、その後ネットに入れて洗濯すれば、ダメージを防ぎながらキレイに洗えます。

残り湯は洗濯に使ってもいいの?

お風呂の残り湯を使うことで節水になるだけでなく、洗剤がとけやすく、汚れが落ちやすくなるため、使っても問題ありません。
 
注意点としては、残り湯には汚れも含まれているため、すすぎは水道水で行う必要があります。また、入浴剤を使っているときは、残り湯で洗濯できるかパッケージの説明文を確認してから使いましょう。

柔軟剤は毎回使ったほうがいいの?

柔軟剤を適切に使うと、洗濯物が柔らかくなったり、防臭効果が生まれたりします。しかし、使いすぎると吸水性が落ち、生地が固くなったり、繊維が傷んだりする原因になります。柔軟剤本来の効果を得るためには、毎回ではなく、1回おきや数回に1回くらいの頻度で使うのがオススメです。

柔軟剤は洗濯槽に直接入れてもいいの?

柔軟剤は最後のすすぎをするときに、柔軟剤自動投入口から洗濯槽に入ります。正しいタイミングでの投入により、柔軟剤本来の効力を発揮できます。
 
そのため、最初から洗濯槽に洗剤と柔軟剤を入れてしまうと、効果が発揮できないどころか、汚れ落ちが悪くなる原因になりかねません。所定の投入口に入れて使いましょう。

すぐに干しても生乾きのニオイがするのはなぜ?

洗濯物は乾燥するまでに時間がかかると、モラクセラ菌が増殖し嫌なニオイが発生してしまいます。そのため、風の通りやすい干し方にする(アーチ状にする)、外干しする、除湿機を使うなど、短時間で乾くようにしましょう。
 
また、洗濯槽に汚れが溜まっていると洗濯物の汚れ落ちが悪くなるため、生乾きのニオイが発生しやすくなります。洗濯機本体も定期的にお掃除しましょう。

洗濯物は裏返して洗った方がいいの?

洗濯物の中でも運動着やズボン、肌着、靴下など、汗や皮脂が付着しやすいものは裏返して洗ったほうが汚れ落ちはよくなります。
 
また、擦れると色落ちしたり、毛玉ができたりする衣類は、裏返すことでダメージを抑える効果が期待できます。

洗って放置した洗濯物はそのまま干しても大丈夫?

洗い終わった洗濯物を干すまでの時間の目安は、夏場で1時間、冬場でも2時間程度です。これ以上時間が経過すると、雑菌が繁殖し、乾いた後も嫌なニオイが発生する可能性が高くなります。
 
そのため、洗濯物を干さずに放置してしまったら、上記の時間を目安に洗いなおすのがオススメです。なお、繁殖した雑菌を落とすためにも、洗い直し時も洗剤を適量投入しましょう。

まとめ

日常的に行う家事のひとつの洗濯ですが、実は、下準備から干すときまで、それぞれの手順のポイントを押さえると、よりキレイに仕上げることができます。
 
また、洗剤や柔軟剤の量、洗濯槽に入れる洗濯物の量など、いずれも適量を守ることが上手に仕上げるポイントです。
 
洗濯機のコースを変更したり、脱水時間などを個別に設定したりすると、自宅での洗濯がより上手になるでしょう。

くらトク編集担当

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