正しい掃除機のかけ方を紹介!ポイントを押さえて効率よくお掃除をしよう
掃除機はただ前後に動かして使うだけだと、十分な機能を発揮できません。ゆっくりと前後に動かす、お掃除する部分に応じてヘッドを使い分けるなど、ポイントを押さえてお掃除しましょう。
本記事では、掃除機の種類やかけるときのポイント、正しいかけ方、場所別のかけ方、掃除機の手入れの方法をご紹介します。
掃除機の代表的な2つの種類
掃除機は集塵方法の違いにより、紙パック式とサイクロン式の2つのタイプに分かれます。掃除機のお手入れ方法も変わってくるため、最初に両タイプの特徴とメリット・デメリットを紹介します。
紙パック式
掃除機に専用の紙パックをセットし、そこに吸い込んだゴミを集めるタイプです。紙パックがフィルターの役割を兼ねているため、紙パックを変えることで抗菌や防臭など、欲しい機能を後付けできます。
紙パックにゴミが集まるので、素手で触る必要も、集まったゴミを見る必要もありません。また、フィルターがない分、サイクロン式掃除機より手入れも簡単で、ゴミ捨ての回数が少なくて済む点もメリットです。
しかし、排気は紙パックを通すのでゴミのニオイが気になることもあります。また、紙パックにたまっているゴミの量が多いと吸引力が低下するため、頻繁でなくとも定期的な取り換えは必要です。紙パックが必要な分、ランニングコストもかかります。
サイクロン式
ダストカップに吸い込んだゴミを集めるタイプです。遠心力でゴミと吸い込んだ空気を分離し、空気はフィルターを通して排出します。
ただし、ダストカップにゴミを溜めるので頻繁なゴミ捨てが必要です。さらに、フィルターもこまめにお手入れしないと、目詰まりの原因や吸引力にも影響がでますので注意しましょう。また、ゴミを捨てるときにゴミが舞いやすくなります。
掃除機の手入れをできるだけ削減したいなら紙パック式、排気が気になったり、ランニングコストを抑えたりしたいならサイクロン式など、希望に合わせて選ぶとよいでしょう。
掃除機がけのポイント
掃除機をかけるときは、あらかじめ床の障害物を片付けておくと効率的です。また、掃除機をかける理由により適した時間帯が異なります。
掃除機をかけやすいように床の物は机に上げる
掃除機をスムーズに動かせるように、床にある物はあらかじめ、テーブルの上などに移動させましょう。コード類も、引っかかりやすいためまとめておくと効率的です。
濡れた床はあらかじめ拭いておく
掃除機で水分を吸い込むと、故障や感電の原因になる恐れがあります。テーブルの下やキッチン、洗面所は水分が落ちていないか確認し、先に拭き取っておきましょう。
換気は掃除機がけが終わった後に
掃除機は床に落ちたゴミを吸い取る道具のため、ゴミが舞い上がった状態では効率よく吸い取れません。掃除機をかけるときは部屋の窓を閉めた状態で行いましょう。
なお、同様の理由から、可能であれば扇風機やエアコンも止めておきます。舞い上がったゴミは掃除機がけが終わった後に窓をあけて外に出しましょう。
掃除機をかける時間帯は朝がベスト
チリやゴミを吸い取るために掃除機をかけるなら朝がベストです。とくに、家族がいるなら、ほかの人が起きる前に掃除機をかけてしまいましょう。
ゴミは人の動きや空気の流れにより舞い上がるため、日中は空気中に浮遊しています。しかし、就寝時など人の動きが落ち着くと、ゆっくりと床まで落ちてきます。
そのため、他の家族が寝ているうちに掃除機をかけると、効率よくゴミを吸い取ることが可能です。
ダニ退治の掃除機がけは夜がオススメ
カーペットや畳など、ダニ退治と掃除機がけを一緒にしたいなら夜がオススメです。ダニは夜行性のため、日中はカーペットなどの奥に身を潜めています。
しかし、夜になるとエサを求めてカーペットや畳の表面に出てくるため、そのときにダニ駆除剤などを使用し、合わせて掃除機をかけると効率的です。
早朝や深夜の掃除機がけは近所迷惑にならないよう注意が必要
掃除機を朝や夜にかけることで効率よくお掃除できます。しかし、時間帯によっては騒音により近所迷惑にもなるため、集合住宅では常識的な時間帯にかけるようにしましょう。
なお、朝のお掃除はフローリングモップや粘着クリーナーを使うのもひとつの方法です。また、ダニ退治であれば夜でなくとも、遮光性の高いカーテンを窓にかけて、室内を暗くすることでも代用できます。
掃除機の正しいかけ方
掃除機をかけるときは、奥からドアの方向へ、押すだけでなく引くことも意識するとキレイにお掃除できます。掃除機の正しいかけ方をご紹介します。
背筋を真っすぐ伸ばしてかける
まずは、掃除機をかけるときの姿勢を見直しましょう。持ち手部分を持ったとき、背筋がピンと伸びているのが正しい姿勢です。
また、ヘッド部分と床は水平になっているかも確認しましょう。もし、腰を屈めるような姿勢になっていれば、伸縮パイプを伸ばして適切な長さにします。
正しい姿勢でかけることで、掃除機本来の性能を発揮できるだけでなく、腰への負担も軽減できます。
部屋の奥からドアの順番でかける
部屋の奥からドアに向かって掃除機をかけると、一度お掃除したところを再度通らなくてよいため効率的です。まずは、部屋の奥まで掃除機を移動させましょう。
押すだけでなく引くことも意識
掃除機は押したときにゴミを掻き出し、引くときに掻き出したごみを吸うため、押すだけでなく引くことも意識することが大切です。このとき、ヘッドと床が平行になっていることも確認してください。
掃除機をかけた部分に重なるようにかける
また、掃除機のT字ヘッドは中央部分の吸引力が強いため、左右は吸い残しの可能性があります。ヘッドの左右が通過した部分も、もう一度、ヘッドの中央部分で吸い込むことでキレイにお掃除できます。
高い位置から低い位置にかけてお掃除する
掃除機をかけるときも、ソファなどの高い部分からかけ、最後に床などの低い所をお掃除しましょう。上から下にかけることで、ゴミの取り逃しを防ぎます。
掃除場所に合わせてノズルを付け替える
掃除機はヘッドのアタッチメントを変えることで、よりお掃除しやすくなります。先端が細くなっているすきまノズルは、家具の間やソファの隙間のゴミ取りに適しています。
また、ブラシの付いたブラシノズルを使用すれば、ゴミを掻き出したり、小物類の吸い込みを防止したりすることが可能です。そのため、フィルター類や、サッシの溝、家具の上のゴミ取りがしやすくなります。
【場所別】掃除機のかけ方
掃除機をかけるときは、床の材質に合わせたり、場所によってヘッドを変えたりすると、より効率的にお掃除できます。
フローリング
フローリングはゴミが舞いやすいため、先にドライタイプのフローリングモップをかけてから掃除機がけをするとよいでしょう。これで、床のゴミが舞い上がるのを防止しながらお掃除できます。
溝にそって一方向に掃除機をかけると、入り込んだゴミが取りやすくなります。
フローリングのゴミは、隅の方に溜まるため、人通りの少ないところほど、念入りにお掃除しましょう。
カーペット
カーペットやラグは毛足の間にゴミやダニが溜まりやすいので、十字に掃除機をかけるのがポイントです。
始めに、全体を一方向に掃除機がけします。終わったら、向きを90度かえ、今度は横から全体に掃除機をかけていきます。このとき、パワーは強にしておきましょう。
縦・横に掃除機をかけることで、埋もれたゴミもしっかり吸い取れます。
畳
畳は目に沿って優しく掃除機をかけましょう。目に沿うことで、ゴミが取りやすくなるだけでなく、畳が傷みにくくなります。また、畳と畳の間などは、すきまノズルのヘッドに変えてお掃除すると効率的です。
ソファ・家具の隙間
ソファは、床よりも先に掃除機をかけましょう。隙間部分はすきまノズルに付け替えて、差し込むようにしてゴミを取ります。
また、家具の隙間もブラシノズルやすきまノズルなど、ヘッドを付け替えるとお掃除しやすくなります。
掃除機をかける頻度
掃除機をかける頻度は家族の人数や状況によっても異なるものの、目安は3~4日に1回です。このくらいの頻度だと、掃除機がけの負担を軽減しつつ、キレイな状態を維持できます。
もし、共働きで家に居る時間が短いご家庭なら、1週間に1回、週末にまとめてお掃除すれば問題ありません。
また、小さなお子さんやペットを飼っている家庭では、毎日掃除機をかけていることもあるでしょう。もし、電気代を節約しつつキレイをキープしたいなら、雑巾などのほかの掃除道具との併用がオススメです。
普段はフローリングモップや箒、粘着シートで目立つゴミを回収し、3~4日に1度念入りに掃除機がけすれば少ない回数でもキレイな状態を維持できます。
掃除後はウイルス対策もオススメ
掃除機は正しいかけ方をすると、効率よく部屋をキレイにできるものの、ウイルスや細菌まで除去できるわけではありません。
そのため、感染症などが気になるときは、掃除機をかけた後にウイルス対策をするのがオススメです。具体的には、除菌効果のある洗剤などを布巾に染み込ませ、ドアノブやテーブル、床などを拭いてお掃除しましょう。
掃除機の手入れについて
掃除機のお手入れでは、どのタイプでもヘッド部分に付着したゴミを取り除く必要があります。それぞれの部品の手入れ方法を解説します。
ヘッド
T字ノズルはブラシのゴミを取り除きます。髪の毛などが絡まって取れないときは、ブラシを傷つけないようにハサミで切って除去しましょう。
ゴミを取り除いたら、重曹水や薄めた中性洗剤などを含ませた雑巾を固く絞って、汚れを拭き取ります。汚れが取れない部分は、綿棒などを使うのがおすすめです。
なお、ヘッドが水洗いできるタイプなら、水洗いしてしっかり乾燥させてから使いましょう。
部品
紙パック式掃除機であれば、定期的に紙パックも交換しましょう。
また、サイクロン式であれば、フィルターやダストカップなど、取り外して水洗いできる部品はすべてお掃除が必要です。お掃除後は、水気を完全に乾かしてから部品を元の場所に戻して使用します。
本体
掃除機本体も汚れてきたら、取扱説明書を確認の上、柔らかい布などで全体を拭きましょう。とくに、手持ち部分や排気部分は汚れも付着しやすいため、しっかり拭き取ります。
まとめ
かける前に床の物を片付ける、かけるときはゆっくりと引く動作を意識するなど、掃除機は正しいかけ方をすると、少しの力で効率よくお掃除できます。
また、お掃除する場所に合わせてかけ方を変えたり、ヘッド部分を付け替えたりするのも、掃除機がけがうまくなるポイントです。なお、お手入れの仕方は、掃除機のタイプにより異なるため、取扱説明書を確認し適切な方法で行いましょう。
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この記事を書いた人
くらトク編集担当