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製氷機はどのように掃除する?詳しい掃除方法やカビ防止策を徹底解説

製氷機はどのように掃除する?詳しい掃除方法やカビ防止策を徹底解説
キッチン|2025.01.09

冷蔵庫の製氷機をお掃除しないと、氷から嫌なニオイがしたり、汚れが混ざったりします。しかし冷蔵庫の構造は複雑で、製氷機といってもどこをどのようにお掃除するべきなのか分からない方も多いのではないでしょうか。
 
本記事では、製氷機のお掃除の仕方を詳しくご紹介します。製氷機の汚れ自体は目に見えにくいので、定期的にお掃除をすることが大切です。ご自宅の冷蔵庫に適したお掃除を行い、キレイかつ美味しい氷を作れるようにしましょう。

製氷機の仕組み

製氷機

冷蔵庫の製氷機のお掃除方法について知る前に、製氷機の仕組みについて知っておきましょう。製氷機は、主に以下の3つの部品で作られています。

  • 給水タンク
  • 製氷皿
  • 貯氷タンク

給水タンクは、氷を作るための水を貯める部分です。給水タンクの水は冷蔵庫内部の給水ポンプを通り、製氷皿まで運ばれます。そして、製氷皿でできた氷が貯氷タンクに貯まっていく仕組みです。
 
製氷皿と貯氷タンク、給水タンクは全て自分でお掃除ができます。キレイな氷を作るためにも、それぞれ清潔な状態を保ちましょう。ただし、給水タンクから水を運ぶ、給水ポンプを直接お掃除するのは難しいかもしれません。給水ポンプをお掃除するときは、クエン酸水・洗浄水を使って内部をキレイにしていきます。詳しい方法は後述するので、併せてご覧ください。

製氷機を掃除した方がよい理由とは?

製氷機をお掃除せずに放置すると、汚れが溜まったり嫌なニオイがしたりします。その原因はカビの増殖です。製氷機は温度の低い冷蔵庫内にあり水しか入らないので、カビとは無縁だと思う方もいるでしょう。しかし、冷蔵庫内はカビの繁殖する速度が落ちることはあっても、カビ自体が死滅する訳ではありません。
 
水道水の塩素による殺菌効果も、時間の経過とともに弱まっていきます。そのため、定期的に製氷機を洗わないとカビが発生して、カビの混ざった氷ができる可能性があるのです。カビを防ぐためには、定期的に水洗いすることが大切です。美味しい氷を作るためには、これから紹介する方法で製氷機をお掃除しましょう。

氷は災害時の飲み水としても活用できる

製氷機を常にきれいな状態に保ち、貯氷ケースや製氷皿を満たしておけば、災害時にも活用できます。停電時は保冷剤代わりに、常備水が無くなれば溶かして飲料水としても使えます。ただし、製氷機がきれいでないと溶かした際に飲料水として利用できないケースもあるため、製氷機の定期的なお掃除は欠かせません。

製氷機の掃除方法

基本的に製氷機のお掃除方法は水洗いです。メーカーによって中性洗剤に対応しているところもあれば、厳禁のところもあります。お掃除方法はメーカーごとで異なるため、お使いの機種の取扱説明書を見ながらお掃除をしてください。なお、お掃除が難しい給水ポンプに関しては、クエン酸や洗浄水を使った製氷で洗浄をするのが効果的です。クエン酸には水アカ・カビに効果的で、除菌効果があります。

クエン酸を使用した製氷機内部の掃除方法

製氷機内部をお掃除する場合は、クエン酸を使用したお掃除方法がオススメです。まずは、以下のものを用意しましょう。

  • クエン酸:小さじ1
  • 水道水:100ml

まず、給水タンクのフィルターを取り外し、クエン酸と水道水を合わせたものを中に入れてよく混ぜます。クエン酸が混ざった氷が製氷されたら、給水タンクに水道水を入れて、製氷を3~5回ほど繰り返しましょう。製氷機内部にクエン酸の粉が残らないよう、水道水を入れて、しっかりと混ぜることがポイントです。こうすることで、クエン酸の粉が残らず均一に溶けるため、製氷機内部にクエン酸の成分がしっかり行き渡り、洗浄効果が高まります。

お酢で代用することも可能

クエン酸は100円均一ショップなどでも気軽に購入できますが、お酢を使って製氷機をお掃除することも可能です。ミネラルを含んだ水アカはアルカリ性なので、クエン酸やお酢など酸性の成分が好相性です。お酢で代用する場合は、水道水とお酢を2:1の割合で給水タンクに入れます。その後はクエン酸と同様の手順でお手入れをしましょう。
 
ただしお酢を活用すると、ツンとした臭いがしばらく残る場合があります。ニオイが気になる場合は、クエン酸を使うのがオススメです。

クエン酸氷の意外な活用方法

お掃除の際に出来るクエン酸(お酢)氷は、溶かしてお風呂場など水回りのお手入れに使うことも可能です。前述のとおりクエン酸やお酢は酸性なので、アルカリ性の汚れに有効です。例えば水道の蛇口回りやお風呂場で使っている桶やイスのぬめり取りに、クエン酸氷を活用してみましょう。

メーカー推奨の製氷機の掃除方法

掃除方法

冷蔵庫の取扱説明書には、各メーカーが推奨するお掃除方法が明記されています。特に、製氷機はメーカーごとに機能や内部の構造、取り外しできる範囲が異なります。そのため、どのようなお手入れが適しているのかは、取扱説明書を必ず確認しましょう。ここでは三菱電機の製氷機を例に、お掃除方法について解説します。

三菱電機の冷蔵庫に設置された自動製氷機のお手入れ方法

三菱電機の冷蔵庫の製氷機は、大きく分けて2つのグループに分けてお手入れをします。水アカやカビが発生しやすい給水タンク本体・フィルターは、週に1度水洗いでお掃除してください。給水パイプやタンク受けは月に1度、製氷皿は年に1度、水洗いしましょう。ただし、これらはあくまで水道水だけを使って氷を作っている場合のお掃除方法です。ミネラルウォーターや浄水器を通った水を使って氷を作る場合は、水道水と比べてカビが発生しやすいです。水道水以外を使う場合は、週に2〜3回はお掃除するのが望ましいと覚えておきましょう。
 
また、給水ポンプはハネ受け・ハネ・キャップ・カルキクリーンフィルター・キャップ蓋などに分解できます。ハネは磁石でできているので、異物が付いている場合はきちんと洗い流しましょう。カルキクリーンフィルターは、水で軽く押し洗いしてください。漂白剤や洗剤を使うと氷が臭う恐れがあるので避けましょう。これらのパーツは細かいので、お掃除の際に無くさないよう注意してください。また、給水ポンプの組み立て方や取り付け方を誤ると、氷を作れなくなることがあります。
 
なお、給水タンクの位置や部品の形状、取り外し方などは冷蔵庫の発売年度によって異なります。まずは「埋めちゃっタンク」「よこ型タンク」「たて型タンク」のどちらに該当するかを確認してからお掃除しましょう。
 
※参考:三菱電機. 「よくあるご質問 FAQ」. “自動製氷のお手入れは必要なの?"

自動製氷機を掃除する際の注意点

前述のとおり、自動製氷機のパーツは取り付け方を誤ると製氷ができなくなる可能性があります。また、給水パイプを取り付けなかったり、取り付け方が甘くて隙間ができてしまったりすると異音の原因となります。場合によっては、冷蔵庫やフレッシュゾーンの食品が凍る恐れもあるため、部品は奥までしっかり差し込みましょう。
 
また、パーツを洗う際に食器洗い乾燥機や熱湯を使うのも避けてください。これらは手で洗うよりも細かい部分まで洗いきれるイメージがありますが、熱によりパーツが変形する可能性が高いです。
 
注意点についても取扱説明書にきちんと明記されているため、隅々までチェックするようにしましょう。

貯氷ケースの掃除も忘れずに!

製氷機のお掃除以外に重要なのが、貯氷ケースのお掃除です。貯氷ケースのお掃除は、基本的に2〜3カ月に1度ほど水洗いするだけです。冷凍庫に貯氷ケースをセットするときは、しっかりと水気を拭き取ってください。水気を拭き取らないと、貯氷ケースに小さな氷が張り付いてしまいます。
 
なお、貯氷ケースをお掃除するときの注意点として、食器用洗剤や漂白剤で洗うのはNGとされていることがあります。さらに、スポンジ洗いは貯水ケースに傷がついて、氷が剥がれなくなる故障の原因です。食器用洗剤で洗いたい場合は、まずは冷蔵庫の取扱説明書を確認してください。

製氷機の掃除後に氷ができない際の原因

氷

製氷機のお手入れ後に氷ができないと、故障してしまったのではと不安になる方もいるでしょう。いくつかのポイントをチェックするだけで不具合を解消できることもあるので、修理を依頼する前に確認してみてください。

パーツが正しく取り付けられていない

前述のとおり、お掃除後に製氷機の各パーツが正しく取り付けられていないと、製氷がストップしてしまう可能性があります。取扱説明書を見ながら、再度パーツをセットし直してみてください。

冷凍庫が半ドアになっている

冷凍庫が半ドアになっていると、庫内の温度が上がってしまい製氷がストップしている可能性があります。食品が庫内の奥にあってドアが完全に閉まらないケースや、食材・袋が扉に挟まっているケースなどが考えられるので、冷凍庫を再度チェックしてみましょう。

貯氷ケースに氷以外のものが入っている

貯氷ケースにはセンサーがあり、一定の量に達した時点で自動的に製氷をストップします。そのため、貯氷ケースにアイスや食品が入っているとセンサーが検知してしまう恐れがあります。また、アイスシャベルが正しい位置にないときもこの不具合が起こる可能性がありますので、貯氷ケースの中の状態をチェックしてみてください。

製氷機のカビ防止方法

製氷機は水しか使わないため、それほど汚れないと思っている方もいるかもしれません。しかし、製氷機は給水タンクや貯氷タンクにカビが生えやすくなっています。
 
カビが生えると氷から悪臭がしたり、味に影響がでたりします。以下の方法を試して、製氷機にカビが生えるのを防ぎましょう。

  • 週に1度は給水タンクを掃除する
  • 長期間使用しないときは製氷機能を切っておく
  • 水道水で製氷する

週に1度は給水タンクを掃除する

冷蔵庫の給水タンクは、週に1度はお掃除をするようにしてください。小まめにしっかりと洗わなくとも、水道水でよく洗い流すだけでカビ防止につながります。ただし、赤いぬめり、茶色の汚れを見つけた場合は、洗剤を使用して洗ってください。普段からお掃除をするだけで、カビの発生率は大きく下げられます。

長期間使用しないときは製氷機能を切っておく

長期間、製氷機を使わないときは製氷機能を切っておきましょう。氷が長期間放置されていると、カビが生える可能性があります。さらに、給水タンク内の水は空にしてください。給水タンク内に水を溜めておくと、10日以降は消臭効果が失われていき、水質は変化します。その水で氷を作ると、味はもちろん、ニオイにも異変が生じます。そのため、長期間使用しないときは給水タンク内を空にしておき、製氷機能を切っておきましょう。

水道水で製氷する

製氷機で氷を作る際は、水道水を使用してください。水道水の味が苦手でミネラルウォーターを使う方もいますが、カビが発生しやすくなってしまいます。これは、水道水には雑菌の繁殖を防ぐ塩素が含まれているのに対して、ミネラルウォーターには含まれていないのが理由です。カビを発生させないためには、水道水を使うようにしてください。どうしてもミネラルウォーターで氷を作りたいときは、給水タンクの水を頻繁に交換し、小まめにお掃除しましょう。

冷蔵庫の製氷機を定期的に掃除してキレイな状態を保とう

本記事では、冷蔵庫の製氷機のお掃除方法についてご紹介しました。製氷機のお掃除方法は、メーカーによって異なります。洗剤を使っても問題がないメーカーもあれば、厳禁のところもあります。そのため、まずはお使いの冷蔵庫の取扱説明書を確認しましょう。お掃除できる部位や手順を確認し、適切な方法でキレイにすることが大切です。
 
冷蔵庫は食材を保管する場所なので、常に清潔な状態を保つよう心掛けましょう。製氷室も同様です。「月に1度は給水パイプをお掃除する」「週に1度給水タンクをキレイにする」などと決めて、定期的にお掃除をすることオススメします。
冷蔵庫の整理整頓&お手入れ方法 冷蔵庫の整理整頓、お手入れについて動画で詳しくご覧いただける特設サイトはこちら
 
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くらトク編集担当

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