レンジフードファンのフィルターの掃除方法は?掃除頻度や油汚れをキレイに掃除する方法を解説
皆さん、レンジフードファンを定期的にお掃除していますか?レンジフードファンは空気を吸い込んで外部へと吐き出すため、空気中のホコリや料理で発生する油汚れなどが、内部に付着しやすい電化製品です。
レンジフードファンには、レンジフードファンの内部に油やホコリが侵入したり、汚れたりするのを防ぐため、一般的にフィルターが備えられています。フィルターはその性質上、レンジフードファンの中でもかなり汚れが蓄積しやすい部品のため、衛生性はもちろん、レンジフードファン本来の換気能力を維持するためにも、定期的にお掃除してキレイな状態を保つ必要があります。
本記事ではレンジフードファンフィルターの主な種類やお掃除の仕方、交換頻度についてご紹介します。フィルター掃除が面倒な場合の対処法についても解説しているので、ぜひ参考にしてください。
目次
レンジフードファンのフィルターとは?レンジフードファンフィルターの種類メーカー純正の金属製フィルター以外は使用しないようにしましょうレンジフードファンフィルターの掃除の仕方レンジフードファンフィルターを掃除する際の注意点レンジフードファンフィルターの交換頻度は?フィルター掃除が面倒なら、フィルターレスレンジフードファンや掃除が簡単なタイプがオススメ!レンジフードファンフィルターは純正の金属製フィルターのみを使用し、月1回は掃除して清潔な状態を保ちましょうレンジフードファンのフィルターとは?
そもそも、レンジフードファンのフィルターと聞いて、皆さんどれのことを指しているかイメージできるでしょうか?
メーカーや製品によっても異なりますが、レンジフードファンのフィルターは、カバー(整流版)を開けた際にレンジフードファンの最も外側に装着されている金属製で網状の板です。エアコンフィルターと比較すると、少しイメージが異なるかもしれません。また、金属製の網状フィルターと併せて用いる、使い捨てのフィルターもありますね。
レンジフードファンのフィルターは、レンジフードファン内部に油汚れなどが付着するのを防ぎ、レンジフードファンの機能が低下しないようにする役割を担っています。レンジフードファンは、主に調理中に発生する油を含んだ空気やニオイを屋外に排出する役割を担っているため、その最初に通過するカバーやフィルターは必然的に油汚れが付着しやすいです。フィルターの汚れを放置して目詰まりなどが起こると、換気がスムーズにいかず、室内に煙やニオイが充満したり、換気効率の低下によって、余分な電気代を浪費したりする原因となります。
また、レンジフードファンの内部、フィルターのさらに奥には、空気を吸排気するためのファンが取り付けられていますが、取り外しやお掃除にはかなりの手間と時間がかかります。レンジフードファンのフィルターでレンジフードファン内部の汚れを防止することで、内部のお手入れの頻度を下げることができます。
レンジフードファンフィルターの種類
一般的に、レンジフードファンのフィルターと言うと、製品備え付けの金属製フィルターと使い捨てのガラス繊維フィルターに大別されますが、安全のため、必ず純正の金属製フィルターのみを使うようにしましょう。
1. 製品備え付けの金属製フィルター
一般的なレンジフードファンにはもともと装着されている基本的な部品です。油汚れが付着し、繰り返し洗って使うことを想定しているため、金属製で耐久性が高いのも特長です。
一昔前の金属製フィルターは油汚れやホコリで目詰まりしやすいところがネックでしたが、近年はフィルター表面に水分がなじみやすい親水コーティングや、油汚れを浮かせるような仕上げ加工が施されているため、定期的なつけ置き洗いでキレイな状態を保ちやすくなっています。
レンジフードファンのフィルターは、メーカーや製品、使用環境によっても大きく異なりますが、こまめにメンテナンスしていれば10~15年程度は問題なく使用できる部品です。一方、油汚れを長く放置していると塗装が剥がれ、サビや汚れが付きやすくなります。つけ置き洗いをしても汚れがスムーズに落とせない場合も多いため、塗装の剥がれが目立ってきた場合などは新品への交換も検討しましょう。
3. 使い捨てのガラス繊維フィルター
スーパーや雑貨屋さんなどでも、使い捨てのレンジフードファン用フィルターを見かけることがありますね。使い捨てのふわふわしたフィルター(不織布)は、一般的にグラスファイバーとも呼ばれるガラス繊維を使用して作られています。グラスファイバーはガラスを溶かして引き伸ばし、繊維状に加工したもので、強度・耐熱性・不燃性などに長けていることから、レンジフードファンなどのフィルターはもちろん、様々な製品に使用されています。
メーカー純正の金属製フィルター以外は使用しないようにしましょう
使い捨てのガラス繊維フィルターは、製品備え付けの金属製フィルターよりも目が細かく、汚れを捉えやすい上、汚れたらサッと捨てられるため、お手入れが簡単なのが魅力的ですね。
一方、このような使い捨てのガラス繊維フィルターは、レンジフードファンメーカーとして“使用を推奨できません”。消防法や火災予防条例における規制でも、レンジフードファンのフィルター(グリスフィルター)は“金属製”を用いることが定められており、三菱電機としても、純正の金属製フィルター以外は提供しておりません。
また、設計・試験段階でも、使い捨てフィルターの使用を前提としていないため、純正の金属製フィルターに加えて目の細かい市販の使い捨てフィルターを使用してしまうと、吸引力が低下し、音が大きくなったり、内部の排熱が不十分になったりして、故障の原因となるおそれがあります。
お掃除の手間はかかりますが、安全や故障防止のため、必ず製品純正の金属製フィルターのみをご使用くださいますようお願いいたします。純正の金属製フィルターのご購入については、お買い求めの販売店にご相談ください。
レンジフードファンフィルターの掃除の仕方
一般的なレンジフードファンの金属製フィルターの基本的なお掃除の仕方を、3つのステップに分けて説明します。飽くまで一例ですので、詳細は必ずお使いの商品の取扱説明書の指示に従ってください。三菱電機では、形別のお手入れ方法もご紹介しておりますので、よろしければ次のリンク先もご覧ください。最低でも、1ヶ月に1度以上はフィルターのお掃除を行いましょう。
換気扇のお手入れ|三菱電機 空調・換気・衛生 (mitsubishielectric.co.jp)
また、安全のため、レンジフードファンをお掃除する際は、必ず次章の注意事項についてもご確認ください。
Step1. フィルターを取り外す
まずは、フィルターを取り外しましょう。レンジフードファンフィルターの取り外し方は、レンジフードファンの種類によって異なります。わからない場合は、お使いの商品の取扱説明書をご覧ください。一般的には、フィルターの手前に付いている取っ手をつかんで上に持ち上げてから手前に引いたり、ねじなどの固定金具を回してから本体への引っ掛かりを取ったりすることで、フィルターを取り外すことができます。
なお、レンジフードファンにはフィルターの手前にカバー(整流板)が取り付けられているタイプもあります。整流板とは、吸い込み口を覆うようにつけられた大きな板のことです。換気口を狭めることで、煙やニオイを吸い込む量や速度を向上させる役割を果たしています。整流板の開け方も製品によって異なりますが、本体の角をしっかり支えながら、指で内側に付いた固定金具のレバーを下げたり、ねじを緩めることで開けることができることが多いです。金具が外れると、自重で整流板が落ちてくるため、手で整流板を支えたまま後方にゆっくりと下げてください。
Step2. フィルターをつけ置きする
汚れ具合にもよりますが、油汚れは落としにくいため、基本的に取り外したフィルターをつけ置きすることをオススメします。まず、フィルターがすっぽり入るくらいの容器を準備します。容器に40℃以下のぬるま湯を入れ、適量の台所用中性洗剤を溶かしたら、フィルターを入れます。フィルターがお湯全体に浸かるように調整しましょう。
Step3. フィルターの汚れを拭き取る
そのまま1~2時間ほど放置したら、容器からフィルターを取り出し、スポンジで優しくこすり洗いをします。金属製でも、フィルターは変形しやすいため、取扱いには十分注意してください。全体をこすり洗いしたら、流水でフィルターをよくすすぎ汚れを洗い流します。最後に、フィルターの水気を雑巾やキッチンペーパーなどで拭き取ったら、十分に乾かし、外したときと逆の手順でレンジフードファンに取り付けます。
レンジフードファンフィルターを掃除する際の注意点
次に、レンジフードファンをお掃除する場合の注意点を説明します。レンジフードファンは高いところにあり、熱を発する部品や高速で回転するファンもあるため、怪我をしないように十分注意しましょう。
掃除前に電源を切り、しばらく時間を空ける
レンジフードファンのお掃除をする際は、必ずレンジフードファンの電源プラグを抜くかキッチンのブレーカーを落としてから作業を始めましょう。レンジフードファン内部には高速で回転するファンもあるため、お掃除の過程で誤って電源スイッチが入ってしまうと大変危険です。また、調理の直後や照明ランプが消えた直後などは、加熱やランプの放熱で周辺温度が高くなっているおそれがあるため、時間を置いてからお掃除を始めるようにしてください。
掃除前にゴム手袋を装着する
レンジフードファンフィルターをお掃除する際は、必ず事前に厚手の手袋を装着しましょう。素手のまま作業すると、フィルターを外すときに尖った角に引っかけて怪我をしたり、油汚れや洗剤の影響で手が荒れたりする原因となります。軍手やナイロン製の手袋は、素手に近い感覚で作業できますが、繊維がフィルターの角や固定金具に引っかかり、破れてしまうおそれもあるので、細かい作業以外は強度の高いゴム手袋の装着がオススメです。
お手入れには台所用中性洗剤を使用する
フィルターをお掃除する際は、台所用中性洗剤がオススメです。台所用の中性洗剤には界面活性剤が含まれており、フィルターに付着した油汚れを落としやすい状態にしてくれます。
強力な洗浄力のあるアルカリ性洗剤は、取り扱いに注意が必要ですし、レンジフードファンフィルター本体の表面加工やコーティングを変質させてしまうおそれもありますので、中性洗剤を使用することをオススメします。
金属タワシの使用は避ける
フィルターに油汚れがこびりついている場合、金属タワシや硬めのスポンジで汚れをこすってしまう方がいらっしゃるようですが、フィルターは変形しやすいため、絶対にやめてください。中性洗剤を溶かしたぬるま湯などで汚れを落としやすくしたうえで、柔らかいスポンジを使ってやさしくこすり洗いしましょう。
熱湯は使わない
フィルターを洗う際は熱湯の使用は避けてください。冷水よりは、40℃程度のぬるま湯にくぐらせると、汚れが落ちやすくなります。油が固体から液体に変わる温度(融点)は種類によって異なり、菜種油などの植物性の油は比較的0℃未満の低温で溶けるものが多いですが、バターなどの動物性油は20℃代後半から、高いもので50℃程度になるものもあります。調理の際にレンジフードファンへ吸い上げられる油分には、動物性油も含まれるため、汚れを落としやすくするには、ある程度温度を上げたぬるま湯が適しています。
ただし、お湯の温度が熱いほど良いという訳ではありません。60℃以上の熱湯を使用すると、フィルター自体の塗装が剥がれたり素材が変形したりする可能性がありますので、絶対にやめましょう。やけどの危険性もあるため、つけ置き洗いするときや、すすぎのときは40℃程度の適度なぬるま湯を使うことを意識しましょう。
レンジフードファンフィルターの交換頻度は?
金属製のレンジフードファンのフィルターの場合、こまめにお掃除していれば、10~15年程度は問題なくお使いいただけます。レンジフードファン本体の寿命(設計上の標準使用期間)も10~15年程度のため、基本的にはフィルター単体ではなく、レンジフードファンと一緒に交換するケースが多いです。
ただし、使用環境によっては塗装が剥がれてきたり、フィルターの目詰まりが取れなくなってしまったりすることもあります。そのような場合には、故障の原因にもなりますので、お早めに交換することをオススメします。
フィルター掃除が面倒なら、フィルターレスレンジフードファンや掃除が簡単なタイプがオススメ!
レンジフードファンのフィルター掃除は、油汚れということもあり、手間がかかることが多いです。レンジフードファンのお買い換え目安は10~15年ですので、フィルター掃除が面倒に感じていらっしゃるお客様は、お買い換えの際にフィルターのないレンジフードファンや、掃除が容易なタイプのレンジフードファンをご検討されることをオススメします。
例えば、三菱電機の深形、浅形のレンジフードファンファンでは、油汚れを落としやすいクロスキャッチフィルターを採用しています。また、フィルターのまわりには「撥油塗装」を採用しており、油汚れが付きにくく楽に拭き取ることができます。フィルターそのものの取り外しも簡単な構造になっておりますので、お買い換えの際にはぜひご検討ください。
▲ クロスキャッチフィルターのイメージ
レンジフードファンフィルターは純正の金属製フィルターのみを使用し、月1回は掃除して清潔な状態を保ちましょう
レンジフードファンのフィルターには、レンジフードファン内部への汚れの付着を防ぎ、換気能力を保つ重要な役割があります。フィルターに汚れが蓄積すると、換気効率が悪くなり、部屋の中に調理中のニオイや煙が充満する原因となります。
使い捨てのガラス繊維フィルターは便利ですが、安全や故障防止のため、使用を推奨することはできません。純正の金属製フィルターのみをご使用いただき、定期的につけ置き洗いや優しくこすり洗いをすることで、フィルターをキレイな状態に保つよう心がけましょう。汚れがひどくなる前に月1回は定期的なお掃除を行うのがポイントです。
なお、レンジフードファンはフィルターだけでなく、半年に1回以上はフィルターの奥のファンもお掃除が必要です。汚れがひどい方や、お掃除をする時間がない方は、定期的なハウスクリーニングの利用も検討してみてください。
対応エリアが限られますが、三菱電機でもハウスクリーニングを提供しています。家電メーカーとしての知見を基に研修したスタッフが、エアコンやレンジフードファンを内部まで丁寧にお掃除します。まずは、今回ご紹介したレンジフードファンのフィルターをこまめにお掃除いただくことが大切ですが、油汚れの本格的なお掃除は時間もかかりますので、レンジフードファンの定期的なお手入れや念入りなお掃除をしたいとお考えの方は、ぜひご検討ください。
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この記事を書いた人
くらトク編集担当