エアコンは自分で掃除できる?エアコンを掃除する方法や注意点を紹介
エアコンを長期間利用していると、エアコンの内外に汚れがたまっていきます。エアコンの汚れを放置していると、不具合や故障の原因となることがありますので、小まめにお掃除することが大切です。
本記事ではエアコンを自分でお掃除する方法や注意点、エアコンをキレイな状態に保つ方法、よくある質問などをご紹介します。
目次
エアコンの掃除は自分で簡単にできる?自分でできるエアコンの掃除範囲とオススメ頻度自分でできるエアコンの基本的な掃除方法エアコン内部の掃除方法自分でエアコン掃除をするときの注意点エアコンをキレイに保つ方法自分で行うエアコン掃除 Q&A本格的なエアコンクリーニングはプロにおまかせまとめ:エアコンは日常的にお手入れし、内部清掃は業者にお願いしようエアコンの掃除は自分で簡単にできる?
エアコンは高いところに設置されていることもあり、お掃除が面倒に感じる方や難しそうだと感じる方も多いと思いますが、小まめに自分でお掃除することが大切です。特にフィルターお掃除機能が搭載されていないエアコンは、小まめにお掃除することで、エアコンの不具合や故障の防止にもつながります。
ただし、エアコンの内部は複雑な構造をしているため、自分でお掃除できる範囲は限られています。本体カバーやフィルターなどは手軽にお掃除できますが、奥の方にある部品については、専用の道具を使って分解しなければならないため、自分で行うのは困難です。たとえ道具があったとしても、専門的な知識がないまま分解すると、不具合や故障が起きる原因となります。
エアコンの定期的なお掃除は必要ですが、自分でお手入れできる部分には限度があることを心得ておきましょう。
自分でできるエアコンの掃除範囲とオススメ頻度
エアコンの室内機には複数の部品が使われていますが、自分でお掃除できる範囲は以下の4つです。
1. 本体カバー
本体カバーは、エアコンの一番外側にあるカバーです。外観を整えることはもちろん、室内機の内部にホコリやゴミなどが付着しないよう防ぐ役割を担っています。本体カバーは基本的に取り外さなくてもお掃除できるため、他の部品に比べるとお手入れしやすい場所となります。
外装のためお部屋の外観に直結しますし、静電気などでホコリが付着しやすいので、できればフィルターのお掃除と一緒に1~2週間に1回くらいのペースでサッとお掃除すると良いでしょう。
2. フィルター
エアコンのフィルターは、一般的に本体前面の本体カバー(フロントパネル)を開けたところに取り付けられている網が付いた部品です(機種により異なります)。室内の空気を吸う際に一緒に吸ってしまうホコリやゴミを入口でキャッチし、奥に入り込まないよう防ぐ役割を担っています。
フィルターはその役割上、ホコリやゴミが付着・蓄積しやすく、長期間放っておくと表面にびっしりとホコリなどが付いてしまいます。フィルターの汚れはニオイや風量低下の原因となるため、定期的なお掃除が必要です。
特にエアコンを多用する夏場や冬場は、短期間でフィルターが汚れるため、2週間に1回のペースでお掃除するのがオススメです。
3. ルーバー
ルーバーとは、エアコンの吹出し口に付いている風向きを調整するための板状の部品のことです。ルーバーが上下に傾きを変えることによって、風向きが変わります。ルーバーもフィルター同様に風の通り道に付いているため、比較的ホコリやゴミが付着しやすい傾向にあります。
ルーバーの汚れは、外側からも見えやすいため、1カ月に1回くらいを目安に定期的にお掃除した方がよいでしょう。
4. 吹出し口
ルーバーの奥の風が出てくる吹出し口付近も、ルーバー同様に、ゴミやホコリが付着しやすい場所です。
また、エアコンは仕組み上内部で結露が発生するため、風に乗って吹き出し口付近にも結露が付着することがあります。結露を放っておくとカビが繁殖する原因となり、見た目が悪くなる上、ニオイの原因となることもあります。吹出し口もルーバーと同じく、1カ月に1回を目安にお掃除するのがオススメです。
自分でできるエアコンの基本的な掃除方法
では、自分でできるエアコンのお掃除方法を、部品別にご紹介します。
エアコンのお掃除をする際は、面倒ですが、どの部位でも最初に必ずコンセントから電源プラグを抜くかブレーカーを落とすようにしましょう。また、台の上に乗る場合には、必ず足場が安定した踏み台を使用しましょう。
本体カバーの掃除方法
本体カバーはエアコンの一番外側にある部品なので、基本的には取り外さずに、ハンディモップなどでそのままお掃除することができます。
また、上の方がお掃除しにくいときや、細かい部分までお掃除したいときは、本体カバーを取り外してみましょう。
本体カバーを取り外す際は、一般的なエアコンの場合、まずカバーの両端を持って上に持ち上げます。全開した状態から、支持部付近を掴んで、さらに持ち上げながら手前に引くとカバーを取り外すことができます。
ただし、本体カバーの取り外し方はメーカーや機種によって異なり、製品によっては左右に動かしたり、両側のつまみを外したりするなど、操作が必要な場合があります。見ただけで分からない場合は、無理に外そうとせず、エアコンの取扱説明書で正しい外し方をきちんと確認しましょう。
本体カバーは基本的に水洗いできるため、汚れがひどい場合は水またはぬるま湯に中性洗剤を薄めたものを布巾に含ませ、軽く絞ってから拭き掃除した後、シャワーなどでよくすすぎましょう。
なお、本体カバーは比較的大きいため、ぶつけたり落としたりすると、キズや破損の原因となります。本体カバーを取り外すときは十分注意して取り扱ってください。
フィルターの掃除方法
エアコンのフィルターは最も頻繁にお掃除をする方が多いと思いますが、フィルターのお掃除だけの場合でも、必ず事前にコンセントからエアコンの電源プラグを抜くかブレーカーを落とすようにしましょう。
一般的なエアコンでは、本体カバーを持ち上げると、網のような部品が見えます。これがフィルターです。フィルターの外し方は機種により異なりますが、下部にあるつまみを外して手前下方向に引っ張ると外れることが多いです。
外し方がわからない場合は、無理に外そうとせず、お持ちの取扱説明書をよく読んでから行いましょう。
フィルターを外す際、表面の汚れがひどい場合には、取り付けた状態のまま、掃除機などで表面のホコリをサッと吸い取ると、取り外す際にホコリが舞うのを防げます。
フィルターを取り外したら、まずは表側に付着したホコリやゴミを掃除機で吸い取ります。掃除機を使う際は、付属している毛ブラシなどのアタッチメントを使用した方が、フィルターを傷めず効率よくゴミを吸い取ることができます。
汚れがひどい場合は、さらにシャワーなどを使ってフィルターを水洗いします。ゴミやホコリは基本的にフィルターの表側に引っかかっているため、掃除機は表側から掛けますが、シャワーの水はフィルターの裏側から掛けた方が、ホコリを落としやすいでしょう。
また、水洗いの際は、水またはぬるま湯を使いましょう。フィルターに50℃以上の熱めのお湯をかけると変形してしまう可能性があるため、要注意です。また、フィルターの枠やネットはデリケートなため、洗うときも強くこすらないことが大切です。
水洗いを終えたら、乾いた布でやさしく水分を吸い取り、水気をしっかり切ります。その後、直射日光の当たらない風通しの良い場所でしばらく放置し、完全に乾いてから元どおりに取り付けます。
ルーバーの掃除方法
ルーバーをお掃除する際は、事前に水またはぬるま湯に浸した布巾を硬く絞って準備しておきます。また、事前にコンセントからエアコンの電源プラグを抜くかブレーカーを落とすことを忘れないでください。
電源が切れた状態でも、手動でルーバーを開くことができます。ルーバーを開いたら、用意しておいた湿らせた布巾でルーバーの汚れを拭き取っていきます。汚れがひどい場合は、水かぬるま湯に中性洗剤を適量溶かして使っても構いません。
ルーバーは薄い板状の場合が多いため、力を入れすぎるとヒビが入ったり、割れたりする可能性があります。お掃除をするときは優しくなでるように拭き取りましょう。細かい部分は使い古しの歯ブラシなどを使ってこすり洗いすると、汚れを落としやすくなります。
最後によくから拭きしたら、ルーバーを閉じて完了です。
なお、三菱電機のエアコンは、多くの機種でワンタッチで簡単にルーバーを取り外すことができます。高所で腕を伸ばしながら作業するのは大変なので、外せる場合には外してから、落ち着いてお掃除しましょう。ルーバーの取り外し可否や、詳しい取り外し方は、お持ちの取扱説明書を読んで確認してください。
吹出し口の掃除方法
エアコンのルーバーをお掃除するときは、一緒に周りの吹出し口もお手入れしましょう。吹出し口をお掃除する際は、まず、ルーバーを下に向けて、中がよく見えるようにします。
ルーバーが取り外せる場合は取り外しましょう。そのあと、ルーバー同様に硬く絞った湿らせた布巾で手の届く範囲をやさしく拭いていきます。機種によっては、吹き出し口付近に左右に風向きを調整するフラップが付いており、手がうまく入らない製品もあるかもしれません。
その際は、割り箸などにキッチンペーパーや布を巻いて、輪ゴムで留めたものを用意し、先端を水か薄めた中性洗剤で湿らせてよく絞ってから、やさしく拭き掃除してください。吹出し口周辺はカビが繁殖していることもあるので、無理のない範囲で隅々までお掃除しましょう。
仕上げに同じ要領で乾拭きし、水気をしっかり拭き取ります。
三菱電機のエアコンをお使いの方は、吹き出し口付近の左右に吹き分けるフラップも、中心部のつまみをもって手前(左右)に引き出すことができる機種が多いです。こうすることで、奥まで手が届き簡単にお掃除できるため、一度取り外し可否や、詳しい取り外し方を、お持ちの取扱説明書で確認してみてくださいね。
エアコン内部の掃除方法
エアコン内部には、室温を調節する役割を果たす熱交換器や、風を送るためのファン、エアコン内部で生じた結露の受け皿であるドレンパンなどの部品があります。
これらもエアコンを長く使っていると汚れやカビなどが発生することがありますが、エアコン内部の部品をお掃除するには、エアコンを分解する必要があります。
前述のとおり、エアコン内部の部品の分解には専門知識や専門用具が不可欠であり、自分でのお掃除は故障の原因となるだけでなく、危険を伴いますので、絶対にやめましょう。
市販の洗浄スプレーの使用は控える
エアコン内部の熱交換器などを洗浄する場合、その洗浄方法や使用する洗浄剤の選定・取り扱い、事後処理にはしっかりとした専門知識が必要です。
正しい洗浄剤を選定し、正しい洗浄方法で行わないと、内部部品の破損による水漏れや電気部品の故障などを引き起こすことがありますので、安易に市販の洗浄スプレーなどでエアコンを掃除することはおやめください。
エアコン使用時にニオイが気になっている場合や、大掃除で内部までお掃除したいという方は、必ず専門知識を持つ業者にお掃除を依頼してください。お買い上げの販売店に相談することをオススメします。
三菱電機製のエアコンをお使いの場合、三菱電機修理受付センターでもご相談を承ることができます。
また、三菱電機では、一部地域を対象に、三菱電機製以外も含めた全メーカー対応のエアコンクリーニングサービスを提供しております(一部対象外機種あり)。WEBで簡単にお申込みいただけますので、対応エリアをご確認の上、よろしければご利用ください。
室内機の日常的なクリーニングは、エアコンの機能におまかせ
エアコンの内部は自分でお手入れすることができないため、内部を自動でクリーニングしてくれる機能を搭載したエアコンを選ぶのもオススメです。
エアコンクリーニングの機能は機種によって異なりますが、例えば、三菱電機のエアコン「霧ヶ峰」の各製品は「おまかせボディ」という機能が搭載されており、機種ごとに様々な方法で内部を清潔に保ちます。
「内部クリーン」搭載シリーズでは、冷房運転で内部に発生した結露水で汚れを外に洗い流した後、運転停止後にカビ菌の細胞壁に作用する低濃度オゾンをエアコン内部に充満させ、最後に熱で乾燥させることで、カビの発生を防止する仕組みになっています。
エアコン本体についても、汚れが付きにくい特殊なコーティングを熱交換器やファン、通風路などに採用し、汚れやカビの発生を防止しています。
このように、フィルターのお掃除機能だけでなく、エアコンの内部クリーニング機能が付いている機種を選べば、エアコン内部を自動でキレイな状態に保つことができ、お手入れ頻度を抑えることに繋がります。
自分でエアコン掃除をするときの注意点
自分でエアコンをお掃除する際に気を付けたいポイントは2つあります。まず1つ目は、前述の通り、お掃除前に必ずエアコンのコンセントを抜いておくことです。
コンセントを入れたままお掃除を始めると、たとえお掃除開始前に電源を切っていたとしても、何らかの原因でエアコンが作動し、感電や怪我をしてしまうおそれがあるので注意しましょう。
2つ目は、水洗いした部品をしっかり乾かすことです。水分が残ったまま本体に戻してしまうと、故障の原因となる他、内部の湿度が高まり、カビが繁殖する原因にもなります。取り外した部品は風通しの良い場所で乾燥させ、取り外せない部分に関しては、十分に乾拭きしましょう。
お掃除後に送風モードにして、さらにしっかりと乾かすのもオススメです。
エアコンをキレイに保つ方法
エアコンをキレイに保つ方法は2つあります。
1つ目は、定期的に小まめなお掃除を行うことです。エアコンは大掃除のときくらいしかお手入れしないという方もいらっしゃるかもしれませんが、フィルターを中心に2週間に1度程度お掃除するのがオススメです。
2つ目は冷房使用後に送風モードを使用することが挙げられます。冷房運転時、エアコン内部には結露が発生するため、冷房停止後にしばらく送風機能を使うことで、内部を乾燥させ、カビの発生を抑えることができます。
また、1つ目のフィルターのお掃除を自動で行う自動お掃除機能や2つ目の送風運転を冷房停止後に自動で行う内部クリーニング機能、カビの繁殖防止に優れたコーティングが施されたエアコンなど、エアコン自体の清潔機能も年々進化しておりますので、小まめなお手入れが難しいという方は、お買い換えの際に清潔機能についても確認することをオススメします。
自分で行うエアコン掃除 Q&A
自分でエアコン掃除を行う際によくある質問や疑問をまとめました。
Q1. エアコンのコンセントが見当たらないのですが、電源を落とすだけでよいですか?
賃貸アパートやマンションの場合、まれにエアコンのコンセントが本体の背面に設置されていることもあります。自分でコンセントを抜くことができない場合は、エアコンの電源をオフにした上で、ブレーカーを落として作業しましょう。
Q2. 室外機の掃除もした方がよい?
室外機は基本的に室外で雨や風にさらされることを前提に作られているため、通常お手入れは必要ありません。ただし、室外に設置している分、どうしても汚れやすいのは事実です。外装など、手の届く範囲は自分で掃除できますので、布巾に薄めた中性洗剤などを含ませ、定期的に水拭きしてキレイを保ちましょう。
また、室外機周辺にゴミやホコリ、落ち葉などがあったら、定期的に取り除き、なるべく室外機周辺にものを置かないようにしましょう。室外機周辺にものがあると、風の流れが妨げられて、運転効率が落ちることがあります。室外機のお手入れ方法についてのコラムはコチラ
なお、室外機の内部清掃は室内機同様、自分ではできませんので、専門知識のある業者に依頼してください。
本格的なエアコンクリーニングはプロにおまかせ
エアコンの本体カバーやフィルター、ルーバーなどは自分でお手入れできますが、熱交換器やファン、ドレンパンなどの内部のお掃除は、必ず専門業者に依頼してください。
エアコンのフィルター自動お掃除機能や内部クリーニング機能を活用すれば、ある程度の期間キレイを保つことができますが、長期間使用していると、使用環境によっては、汚れやカビが発生する場合もあります。一度汚れやカビが発生すると、なかなか除去するのは難しいため、ニオイなどが気になる場合などは本格的な内部清掃が必要です。
アコン内部の汚れが原因と考えられる場合や隅々までエアコンをキレイにしたい場合は、プロの業者に依頼しましょう。
まとめ:エアコンは日常的にお手入れし、内部清掃は業者にお願いしよう
エアコンはゴミやホコリなどの汚れが付きやすく、長く放置しているとエアコンの不具合や故障、悪臭などの原因になるおそれがあります。
本体カバーやフィルター、ルーバー、吹出し口は自分でお手入れできるため、小まめにお掃除してキレイな状態を保つようにしましょう。
近年のエアコンには、エアコンのお手入れを楽にする様々な機能が搭載されていますので、お買い換えの際は清潔機能についても確認することをオススメします。
一方、今お持ちのエアコンからのニオイを改善したい場合や、カビが気になる場合などは、熱交換器やファン、ドレンパンなどの内部部品の清掃が必要なため、プロのクリーニング業者に依頼してください。
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この記事を書いた人
くらトク編集担当