エアコンの効きをよくする秘密は室外機にあり?室外機の周辺環境を見直そう
真夏や真冬を快適に過ごすには、エアコンによる室温の調節が欠かせません。しかし、エアコンの状態によっては、使用したいときに思ったように効いてくれないこともあるでしょう。そんな「エアコンの効き」は、つい室内機に原因があると思いがちですが、エアコンの“室外機”の状態も影響している可能性があります。
本記事ではエアコンの効きをよくするポイントとして、室外機周辺のお手入れ方法をご紹介します。最近エアコンの効きが悪くなってきたと感じている方は、ぜひ本コラムを読んで室外機もチェックしてみてくださいね。
目次
エアコンの仕組みと室外機の役割エアコンの室外機のお手入れの必要性エアコンの効率UPのための室外機チェックポイント3選室外機のお手入れ方法エアコンの室外機の掃除をハウスクリーニングに依頼する3つのメリットまとめ:室外機周辺を見直して、効率的にエアコンを運転しましょうエアコンの仕組みと室外機の役割
エアコンは室内に取り付けられる「室内機」と屋外に設置される「室外機」がセットになっており、室内機と室外機それぞれの働きによって、室温を調節できる仕組みになっています。どちらか一つのみでは室温を調節することはできません。
室内機は、室内の空気を循環させ、室内の温度を調節しています。吸い込んだ空気を冷やしたり温めたりしてから吐き出すことで、室内を目標の温度に近づけます。
一方、室外機は室内の温度を調節するために、室内機と逆の働きをして室内機の熱を屋外に逃がしたり、屋外の熱を集めたりしています。例えば、冷房時には室内の熱を室内機と室外機を繋ぐ冷媒配管によって屋外に逃がし、暖房時には外の空気の熱を吸収し冷媒に乗せ、圧縮機で圧力をかけ高温にすることで部屋の中に熱を送り込んでいます。
エアコンの室外機のお手入れの必要性
2019年に三菱電機が実施した「夏のエアコンのお悩みに関する調査」によれば、東京と大阪にお住まいの624名の女性のうち、1年以内にエアコンの室内機をお掃除した方は77.4%なのに対して、室外機をお掃除したという方はわずか16.2%でした(※)。つまり、約8割の方が室外機をお掃除またはお手入れをしていないことになります。
室外機は一般的に屋外への設置を想定して、雨・風にさらされることを前提に設計されています。様々な環境試験も行われているため、基本的にはお手入れ不要です。一方で、エアコンの室外機周辺の状態や使用環境によっては、エアコンの動作の妨げになっている場合があるため、周辺環境を整えると効率的な運転が可能になることがあります。
また、室外機は雨や砂埃などで汚れやすく、屋外で人目に付くため、気になる方もいらっしゃると思います。エアコンの効きが気になる方はもちろん、エアコンの効きに関係なく、ベランダなどをすっきりとさせたい場合も、本コラムを参考にお手入れしてみましょう。
エアコンの効率UPのための室外機チェックポイント3選
ここでは、エアコンの効きに影響を与える室外機周辺の使用環境チェックポイントを3つご紹介します。
- 室外機の周りに十分なスペースを確保する
- 室外機のファンの前に物を置かない
- 冷房時は日除けを設置する
このようにすることで、室外機の故障の防止や効率的な運転につなげられます。先述した同調査によれば、夏季に自宅のエアコンの効きが悪いと感じたり、止まったりしたことがあるという方は22.8%もいました。(※)同じような経験がある方や気になる方は、ぜひ一度室外機周辺の使用環境を見直してみましょう。
※参考:三菱電機 霧ヶ峰 PR 事務局による調査.「夏のエアコンのお悩みに関する調査」
室外機の周りに十分なスペースを確保する
まずは周囲に十分なスペースが確保できているかを確認しましょう。室外機の周りにスペースが確保できていないと、熱がこもってしまい室外機に負荷がかかってしまう可能性があります。
負荷がかかり続けると、室外機に熱がこもってしまい、故障につながることも懸念されます。⾵通しのよい状態にするには、以下のスペースを空けておくのがオススメです。
- 室外機の前:20cm
- 室外機の左右:10~35cm
- 室外機の後ろ:10cm以上
- 室外機の上:原則として開放
*三菱電機がルームエアコンにおいて推奨する値です。メーカーによっても異なりますので、ご使用のエアコンの取扱説明書をご確認ください。
もし周囲に雑草が伸びている場合などは、この機にしっかりと取り除きましょう。なお、万が一設置環境が悪く、室外機を移動したいという場合は、絶対にお客様ご自身で行わず、必ず専門業者に依頼するようにしてください。
室外機のファンの前に物を置かない
室外機が周囲に十分なスペースを確保して設置されていても、周辺に物が置かれていると効率が低下します。室外機は室内機と同様、空気を吸い込んだり吐き出したりして、熱を屋外に逃がしたり、屋外の熱を集めたりしています。
そのため、室外機の周辺に物を置いてしまうと、空気の循環がうまくいかず、放熱などに支障を来すおそれがあります。例えば、バケツやジョウロ、植木鉢などが室外機の上や周辺に置かれているケースが多いです。空気の循環を妨げないよう、室外機の周辺は空けるようにしましょう。
日除けを設置する
夏場は室外機が吸い込む空気の温度が高くなりすぎると、冷房効率が落ちることにつながります。住宅事情などで室外機やその周辺に直射日光が当たる場合、室外機が熱を溜め込んでしまったり、外に熱を逃がす機能が低下してしまったりすることがあるため、室外機や周辺に日が当たらないよう、日除けを設置することで冷房効率の改善や節電効果が期待できます。適切な日除けについては各メーカーにお問い合わせください。
三菱電機製のエアコンをご使用の場合は、お近くの三菱電機ストアや家電量販店で、純正の日除けをご購入いただけます。ただし、日除けの設置には、専門業者による工事が必要ですのでご注意ください。
室外機に日除けを設置する際は、日が入る向きも確認しておきましょう。上からだけでなく側面や前面からも日が当たることが考えられます。日除けが必要な方向をしっかりと把握した上で、設置をすることが大切です。
なお、側面や前面の日除けをする際にも、できるだけ室外機の周辺のスペースは空け、室外機の空気の循環を妨げないようにしましょう。空気の循環が妨げられると先述したように逆に冷房効率が落ちてしまう場合があります。
また、日除けを設置した際は、日除け自体のメンテナンスも必要です。日除けは室外機同様に紫外線や砂埃、雨など、さまざまなダメージにさらされるため、購入時には傷みにくくメンテナンスのしやすい素材を選ぶのがオススメです。
なお、暖房運転の場合は冷房運転と逆に室外機周辺の温度を高くした方が、暖房効率を高めることにつながります。よって、冬場の暖房運転使用時は室外機から日除けを取り外すようにしましょう。
室外機のお手入れ方法
室外機の汚れが気になるお客様は、定期的に正しいお手入れをして、キレイを維持しましょう。お客様ご自身でできる室外機のお掃除箇所は次のとおりです。
- 天板:ほうきなどで目立つホコリを落とした後、
中性洗剤を含ませた雑巾などで拭いて汚れを落とします。
最後に水拭きしてください。 - 吹出し口:天板と同様に、ほうきなどで表面のホコリを落とした後、中性洗剤を含ませた雑巾などで拭いて汚れを落とします。
細かい汚れは使わなくなった歯ブラシなどで落としましょう。
硬いブラシなどは使わないでください。 - 裏・側面フィン:表面の細かい汚れを使わなくなった歯ブラシなどでやさしくはらい落とします。
くれぐれも強い力で押さえたりしないように注意しましょう。 - ドレンホース:室外機ではありませんが、先端部分が汚れやすいため、歯ブラシなどで汚れを落としましょう。
なお、室外機を内部まで本格的にお掃除するには分解が必要なため、専門的な知識が必要です。内部の汚れが気になる場合でも、お客様ご自身で行うのは絶対におやめください。誤った洗浄剤の使用や洗浄方法により、内部部品の破損や故障を引き起こすこともあり大変危険です。
どうしても内部の汚れが気になる場合には、専門知識を持つ業者にクリーニングを依頼してください。お客様ご自身でのお手入れは、上記のような分解をしなくても済む場所のお手入れに留めてください。
エアコンの室外機の掃除をハウスクリーニングに依頼する3つのメリット
エアコンの室外機のお掃除を検討している場合、ハウスクリーニングなど専門業者に依頼するのがオススメです。自分でも簡単なお手入れは可能ですが、細かいお手入れは手間がかかり、室外機の分解や内部のお掃除までは専門知識がなければできません。
ハウスクリーニングなどの専門業者に依頼するメリットは次のとおりです。
- 専門的な知識と技術がある
- お掃除時間を自分の時間に充てられる
- アフターサービスがある
専門的な知識と技術がある
ハウスクリーニング業者は一般に家中のさまざまな場所のお掃除について、専門的な知識と技術を備えています。当然、エアコン室外機のお掃除についての知識・技術も豊富です。知識や技術のない人が無理に室外機をお掃除しようとした場合、トラブルや故障につながるリスクがあります。ハウスクリーニング業者に依頼することで、そういったリスクを低減できるはずです。
また、ハウスクリーニング業者の場合、使用するお掃除用品も専用の洗剤や高圧洗浄機など、専門性の高いものを使っているケースが多いです。
ただし、業者の選定には注意してください。実績なども確認の上、信頼できる業者を選定するようにしましょう。
掃除時間を自分の時間に充てられる
ハウスクリーニングに依頼すれば、お掃除の時間をご自身の時間に充てられます。作業に慣れていなかったり、効率的なお掃除方法を知らなかったりする人が、無理にエアコンの室外機をお掃除しようとすると、細かい部分も多いため、ある程度の時間がかかってしまいます。また、ハウスクリーニング業者は同様の作業に慣れているため、効率的な手順でスピーディにお掃除をしてくれ、比較的短時間でお掃除が終了します。
また、業者によっては、お掃除中に依頼主が外出して、仕事や買い物などの時間にあてられる場合もあります。もちろん、作業開始前や作業終了時については依頼主の立会いを求められるのが一般的ですが、お掃除そのものの作業にかかる時間を有効活用できることは、大きな魅力といえるでしょう。
アフターサービスがある
ハウスクリーニングは業者によってアフターサービスが用意されているケースがあります。アフターサービスの内容は業者ごとに異なりますが、次のようなサービスを受けられる可能性があります。
- 一定期間内の無料メンテナンス
- 再清掃の保証
依頼を検討する際は、ハウスクリーニング業者がどのようなアフターサービスを提供しているか、事前に確認しておきましょう。また、ハウスクリーニング業者に自宅の室外機のお手入れのポイントを確認しておけば、クリーニングサービス完了後もキレイな状態をより保てるでしょう。
まとめ:室外機周辺を見直して、効率的にエアコンを運転しましょう
室外機のお手入れは基本的に不要ですが、使用環境によっては、室外機がエアコンの効きに影響を与えている場合もあります。エアコンの効きが悪い場合、室内機の状態だけでなく、室外機周辺の状態を確認し、対策をすることで、エアコンの効率が上がる可能性もあります。エアコンの室外機のチェックポイントは、①室外機の周りに十分なスペースを確保する、②室外機のファンの前に物を置かない、③日除けを設置するの3つです。
また、汚れが気になる場合は、室外機を分解しない範囲であれば、ご自身でお手入れができます。中性洗剤や雑巾を用いて、やさしくお手入れを行いましょう。
室外機の内部まで本格的なお掃除をしたい場合は、絶対にお客様ご自身では行わず、ハウスクリーニング等の専門業者に依頼してください。専門的な技術と知識によって、適切な手法で効率的にキレイにしてもらえるはずです。分解しない範囲のお掃除も含め、エアコンの室外機のお手入れには手間もかかりますので、汚れが気になる場合はプロのハウスクリーニングに依頼して、室外機をキレイにしましょう。
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※サービス提供エリアに限ります。サービス詳細は下記リンクをご参照ください。
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この記事を書いた人
くらトク編集担当