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食洗機の上手な使い方やメリットなどを解説

食洗機の上手な使い方やメリットなどを解説
キッチン|2022.12.28

食洗機で食器を洗っても汚れが残っていることはありませんか。
 
食洗機を使っても汚れ落ちが悪いときは、汚れた食器をそのまま入れるのではなく、予洗いしてから入れてみましょう。
他にも配置方法も汚れた面を内側にする、お椀は少し斜めにするなどコツがあります。
 
本記事では食洗機の上手な使い方と不向きな食器、食洗機にまつわる誤解や食洗機を導入するメリットや据え置き型とビルトイン型の違いもあわせてご紹介していきます。

食洗機の上手な使い方をするために知っておきたいポイント

ポイント
食洗機を上手に使いこなすなら、コツを知っておきましょう。
 
食洗機を上手く使うコツは、食器を入れる前に予洗いすること、並べるときは食器に洗浄水が当たるように並べることの2つです。
 
ポイントを押さえるだけで、洗浄力もぐんと高まります。

汚れた食器は下処理をする

食べ残しは事前に取り除き、目立つ汚れは水で軽く流しておきます。
 
細かな汚れは再付着防止のため洗い流し、油汚れはキッチンペーパーでサッと拭き取っておきましょう。
魚の骨や爪楊枝が残っていると、食洗機の故障にもつながるため注意が必要です。
 
これらの下処理で、汚れ残りを防止し、洗浄後の食洗機のお手入れも楽になります。

汚れている面に洗浄水が当たるように設置する

食洗機は庫内の下部分に洗浄用ノズルがあるため、下から上に向かって洗浄水を噴出します。
 
食器の設置方法としては、汚れの面を内向きにして、重ならないように並べるのがポイントです。
 
また、グラスのように底が平たい食器は、飲み口が下になるように設置してください。
これで、コップの中まで洗浄水が行き渡ります。
 
お茶碗のように底に高台がある食器は、少し斜めにして設置すると高台部分に水が溜まらずキレイに洗えます。
 
箸は先端を下向きに、スプーンやフォークは先部が上を向くようにして、専用のケースや設置場所に入れます。
 
このとき、ケースからはみ出さないように注意しましょう。
まな板は食器の上に置かず、横向きにして設置します。
 
ボールや鍋なども、汚れた面を内向きにしてやや傾けて設置するのがポイントです。このとき、鍋などの取っ手が洗浄槽のふちからはみ出さないようにしましょう。

食洗機は専用の洗剤を投入する

食洗機に手洗い用の洗剤は使えず、誤って投入すると故障の原因になってしまいます。
 
洗浄する際は、食洗機専用洗剤を分量どおり投入しましょう。
以下に食洗機の代表メーカー別に推奨されている食洗機洗剤を紹介します。

 

食洗機メーカー名 洗剤メーカー名 ブランド名
三菱電機 レキットベンキーザー・ジャパン株式会社 フィニッシュ(パウダー・タブレット)
パナソニック プロクター・アンド・ギャンブル・ジャパン株式会社(P&G) ジョイジェルタブ
ライオン株式会社 チャーミークリスタ
リンナイ レキットベンキーザー・ジャパン株式会社 フィニッシュシリーズ※フィニッシュパワーボールキューブシリーズは除外
花王株式会社 キュキュットシリーズ(食洗機専用製品)
プロクター・アンド・ギャンブル・ジャパン株式会社(P&G) ジョイシリーズ(食洗機専用製品)
ライオン株式会社 チャーミークリスタ

なお、食洗機専用洗剤であればどれを使っても問題ないものの、メーカー推奨洗剤を使うのがオススメです。

食洗機の運転コースは汚れに合わせて選択する

コース選択では、食器の汚れに合わせて選択しましょう。
標準コースは軽い予洗い後の食器など、いつもの洗浄に適しています。
 
念入りコースでは、油汚れやこびりつき汚れなど、頑固な汚れを落としたいときに最適です。
 
エココースを搭載している機種では、汚れに合わせて食洗機が洗浄方法を自動で変えるため、電気代・水道代の節約にもつながります。
 
乾燥機能は庫内のカビ防止の役割もあるため、省略せずに運転しましょう。

運転終了後は残さいフィルターのお手入れも忘れずに

洗浄後は毎回、残さいフィルターに溜まったゴミを洗います。
 
残さいフィルターに汚れが残っていると洗浄力が落ちるだけでなく、庫内のニオイやカビの原因になってしまいます。
 
細かい目詰まりは歯ブラシなどでお手入れするとよいでしょう。
 
庫内が熱くなっているため洗浄後30分程度経過してからお掃除しましょう。

月に1度は念入りお手入れ

月に1度は、食洗機庫内の手入れをしてキレイを保ちましょう。
 
食洗機用洗剤を通常の2倍量投入したり、クエン酸を使ったりすれば問題ありません。
 
お手入れコースや念入りコースを回せば庫内の清掃ができます。
また、回転ノズルやヒーターカバーなど、取り外せるものは取り外してから全体を水洗いします。
 
外せない部分は、汚れのみ拭き取るようにしましょう。
ゴムパッキンや操作パネルは水拭きで問題ありません。
 
なお、清掃方法や手順はメーカーにより異なるため、事前に取扱説明書を確認してから行いましょう。

食洗機が苦手な汚れや食器

食器洗いが楽になる食洗機ですが、食洗機の洗浄に向かない汚れや食器も存在しますので事前に確認しましょう。

1. 食器を入れすぎている

許容量を超えた食器を入れると、重なる部分ができて汚れ落ちが悪くなってしまいます。
また、ドアが完全に閉まらないなど水漏れの原因にもなるため、詰め込みすぎないようにしましょう。

2. こげやこびりつき汚れ

汚れた鍋類
グラタン皿のようなこびりつきや、なべ底のこげなど、頑固な汚れは食洗機では洗えません。
こすり洗いしてから入れるか、手洗いしてください。(手洗いで落としにくい汚れは、そのまま入れてもきれいに洗えません)

3. 高温に弱い食器

プラスチック製品など、耐熱温度が90℃以下の食器は洗うと変形する恐れがあるため洗えません。
 
低温コースのある製品であれば、プラスチックなどの熱に弱い食器も洗えます。

他にもアルミ製食器や漆喰塗りのもの、金メッキ、金箔入り食器なども洗えません。

4. 小さすぎるもの

小物入れに入る食器でも、プラスチック製の計量スプーンのように軽い食器は洗浄時の水圧で飛ばされてしまうことがあります。
 
庫内に飛び出してしまうと、回転ノズルなどに引っかかる恐れもあるため、小さすぎる食器は洗えません。

5. アルカリ性に弱いもの

食洗機用洗剤は、弱アルカリ性のものが多いため、銅や鉄などでできた製品の洗浄も洗えません。
また、純度の高いガラス製品では表面が白く曇ることがあります。

6. 傷のある食器

食洗機庫内は高温で水圧もかかるため、傷やヒビのある食器を洗うと衝撃で割れてしまうことがあります。
庫内で破損すると大変危険なため、洗わないように注意しましょう。

食洗機を使わない理由とは?

理由
家事の時短にも最適な食洗機ですが、なかには、持っているのに使っていないという方もいるでしょう。
 
食洗機を使わない理由としては以下が考えられますが、実は誤解と言えるものも多くあります。

  • 汚れが落ちない気がする
  • 時間がかかる
  • ランニングコストがかかる

 
食洗機を使わない理由を元に、実際の食洗機はどうなのかみていきましょう。

1. 汚れが落ちない気がする

食洗機は60〜80℃の高温のお湯と、食洗機専用洗剤を使って汚れを落とします。
また、ノズルから四方八方に洗浄水を噴射するため、食器はムラや洗い残しなく洗浄できます。
 
洗い終わったあとは、水気を高温のヒーターでしっかり乾燥できます。
 
人の手ではゴム手袋をしても難しい高温と熱風、高洗浄力により、手洗い以上にキレイに仕上がります。

2. 時間がかかる

食洗機は標準コースで洗浄からすすぎ、乾燥まで行うと、かかる時間は90〜120分程度です。
 
時間はかかるものの、朝使った食器を夜にまとめて洗うこともでき、予約コースを使えば寝ている間に食器の乾燥まで完了します。
 
1日に2〜3回食器洗いをしているならそれを1〜2回に減らし、さらに乾燥までできるとなると、手洗いよりも手間を大きく削減できます。

3. ランニングコストがかかる

機種により異なるものの、三菱の浅型タイプの食洗機だと1回あたりのランニングコストは約21.7円、深型タイプだと約29.2円程です。[注1][注2]
 
1日1回、30日間使用した場合のランニングコストは651〜876円程度です。
電気代はかかってしまうものの、節水効果は手洗い以上に高い点は見逃せません。
 
食洗機1回あたりの使用水量は7.5〜11Lです。
対して、手洗いで5分間水を流したまま洗った場合だと、1回あたり約60Lもの水を使います。[注3]
 
では、水1Lあたり0.24円、30日間使ったと仮定して食洗機と手洗いの水道代を比較してみましょう。

  • 食洗機で朝・夕まとめて1回洗ったときの水道代:月54~79.2円
  • 手洗いを朝・夕2回したときの水道代:月864円

(※手洗いでは上記以外にガス代もかかります。)
以上のように、手洗いと食洗機でかかる費用を比べた場合、金額に大きな差はなく、電気代をはじめとした洗い物にかかるコストの削減も可能です。
 

[注1]三菱電機「EW-45V1SM/45V1S」
 
[注2]三菱電機「EW-45LD1MU」
 
[注3]出典:東京都水道局「水の上手な使い方」(参照 2022-07-07)

食洗機があると暮らしはこんな風に変わる!

食洗機は水道代の節約になる上に手洗い以上にキレイに食器を洗えて、自分の時間や家族の時間を増やす上でも役立ちます。
暮らしの中に食洗機があると、どのような変化があるかご紹介します。

1. 家事の時短につながる

食後のお皿は予洗いしてすぐに食洗機に並べておけば、シンクが洗い物でいっぱいになることがありません。食洗機を回している間にシンク自体のお掃除も可能です。
 
また、皿洗いや食器拭きに使っていた時間は別の家事に充てられるため、結果として家事のトータル時間の削減に役立ちます。

2. 自分や家族との時間が増える

食事の後は読書や趣味など自分の時間に充てたり、家族とテレビを見て談笑したり、今まで以上に自由な時間を増やせるのではないでしょうか。
 
シンクに溜まった汚れた食器を見て、後片付けのことを考えうんざりする必要もないため、心にゆとりも生まれるでしょう。

3. 料理の品数を増やせる

料理の品数を増やしたいけれど、食後の皿洗いを考えると小鉢を増やすのは気が引けるものです。
 
食洗機があれば皿の数が増えても一度に洗浄できるので、バランスのいい食事作りがしやすくなるのではないでしょうか。

4. お菓子作りもしやすい

調理器具を大量に使うだけでなく、バターやクリームで汚れるお菓子作りは、好きでも後始末まで考えるとなかなか手が出せない方も多いかと思います。
 
食洗機があれば、落ちづらい泡だて器も洗浄可能。
お菓子作りを楽しんだあとはゆっくりおいしく食べて、後片付けのことは食洗機に任せておけます。

5. 家事を分担しやすくなる

食器洗いは人によりやり方が異なるため、分担が難しい家事の1つです。
 
特に、洗い残しがあったり、拭いた後が残っていたりすると家族全員のストレスにつながってしまうでしょう。
 
食洗機があれば食器を並べてスイッチを押すだけの簡単操作。
誰が担当しても仕上がりは均一のため、家事分担で発生するモヤモヤ解消にも役立つのではないでしょうか。

6. 手荒れを防げる

素手で食器洗いをしていると、ケアしていても乾燥やひび割れができやすくなってしまいます。
繰り返す手荒れやかゆみから解放されるのも、食洗機のメリットです。
 
また、ゴム手袋を都度はめるのも面倒ですし、蒸れも気になります。

食洗機は全ての方にオススメできる電化製品

食洗機というと、忙しい共働き家庭での普及率は高いものの、まだまだ「一般家電」とはいいづらいでしょう。

しかし、洗濯機と同様に一人暮らしの方からご高齢の方まで、全ての方にオススメしたい電化製品です。
 
ここでは、その理由を解説します。

共働き家庭の方

毎日の時間が増えるだけでなく、平日の家事の時短ができれば、心にゆとりが生まれます。
 
共働き家庭では家族の時間を取りづらいからこそ、自分でやらなくてもよい家事は家電に任せて、それぞれの時間や団らんのひと時を大切にしましょう。

家事・育児が忙しい方

小さなお子さんを育てている家庭では、衛生面も気になりますよね。
食洗機なら高温洗浄、高温乾燥できるので、清潔を保てます。
 
また、振動や運転音を抑えた低騒音設計の食洗機なら、お子さんが寝ているときでも安心して使用できるのもメリットです。

一人暮らしの方

一人暮らしは、家事が後回しになりがちなものです。
 
特に、めんどうな食器洗いは何回分も溜めてしまうと面倒になり、どんどん汚れが落ちづらくなることも。
 
部屋の清潔を保ち、自分の時間を確保するためにも食洗機を導入してみましょう。

ご高齢の家族

年を取ると握力が弱くなるため、食器を洗っているときに手を滑らせ、落としやすくなることがあります。
 
また、立ったまま行う食器洗いは足腰の負担にもなります。
年を取った両親には安全のためにも食洗機をプレゼントしてもよいでしょう。
 
もちろん、操作も簡単なのでご高齢の方でも簡単に使えます。

食洗機の据え置き型とビルトイン型の違いとは?

食洗機の種類は据え置き型とビルトイン型の2種類です。
設置方法や洗浄方法に違いがあるため、それぞれの特徴を解説します。

据え置き型

キッチンの天板やカウンターの上に設置して使うタイプの食洗機です。
サイズは4人前後のファミリー向けが主流ですが、コンパクトな一人暮らし用のものもあります。
 
手頃な価格帯のものも多く、大規模な設置工事が不要なため賃貸物件でも導入しやすい点がメリットです。
反面、ビルトイン型と比べると使える機能が限られているものも多いです。

ビルトイン型

工事を行い、シンク下などに設置するタイプの食洗機で、新築時だけでなく、後付けも可能です。
 
浅型と深型があり、どちらも4〜5人分の食器をまとめてパワフルに洗浄します。
大容量で洗浄力も高く、食器の汚れ具合や食器枚数に応じて洗浄コースが選べるなど、充実の機能です。
 
また、天板に置かないため調理スペースが広く使え、見た目がすっきりする点もメリットです。
 
ただし、設置場所が必要な他、本体費用以外に工事費用もかかるため、初期費用は高くなりがちです。

まとめ:食洗機を導入すれば家事負担は軽減できる

食洗機はコツを押さえた使い方をすることで、より快適に活用できます。
 
電気代がかかる、洗浄時間が長いなどの側面があるものの、それ以上にコスト削減、家事時間短縮効果が期待できるでしょう。
 
なお、食洗機は据え置き型とビルトイン型の2種類があり、それぞれ特徴が異なります。導入する際は自宅や家族構成に合わせて検討しましょう。

くらトク編集担当

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