食洗機の正しい掃除方法とは?汚れやニオイを防止する方法まで紹介
食洗機は使用に応じて庫内が汚れる、残さいなどが溜まるなど定期的なお手入れが必要です。定期的に掃除をしないとカビやニオイの原因となります。
そのため食洗機の衛生を保つためにも、使い終わったら残さいフィルターをお掃除し、月に1度は庫内全体のお掃除をしましょう。
上手に洗うためにも、食器は予洗いしてから食洗機に入れるのが大切です。
本記事では、食洗機の汚れやニオイの原因と正しいお掃除の仕方、食洗機で洗えない食器、汚れやニオイを防止する使い方をご紹介します。
目次
食洗機の汚れやニオイの原因と種類【汚れ別】食洗機の汚れの掃除方法食洗機の汚れを防止する4つの方法食洗機で洗えないもの食洗機のニオイの取り方食洗機のニオイを防止する方法食洗機の日常的なお手入れ方法食洗機をお掃除するときの注意点まとめ:食洗機は毎日のお掃除と月に1度の念入りなお手入れで清潔に保とう食洗機の汚れやニオイの原因と種類
食洗機の掃除方法を知る前に、どのような原因で汚れやニオイが発生するか確認しましょう。代表的な汚れの種類は以下のとおりです。
残さい
残さいは食器についた食べ物の残りカスです。
残さいフィルターに付着したり、湯わかしヒーター格納部に落ちたりすることがあります。
残さいの汚れはニオイの元になるだけでなく、放置すると次に紹介するカビや雑菌の原因になるのです。
カビや雑菌はぬめりや悪臭に
カビや雑菌は、食洗機庫内に残さいや水分が残ることで発生します。
残さいフィルターの掃除不足だけでなく、洗剤の量を間違っていると汚れが分解できなかったり、洗剤が残ったりしてカビの原因になってしまいます。
また、黒カビは湿度70%以上、温度が20〜30℃程度で活発になるため、使用した後の食洗機に水気が残ったまま放置するのは避けましょう。
カビや雑菌は悪臭や庫内のぬめりにつながってしまいます。
ミネラル分が付着すると白くくもる
水道水には微量のミネラル分が含まれているため、これらが蒸発して残ると、食洗機庫内が白くくもってしまいます。
なお、使用方法を守っていても発生する汚れのため、異常ではありません。
石けんカスは白く付着する汚れの原因
なお、白く付着する汚れには石けんカスもあります。
石けんカスとは、残さいの油分や水道水のミネラル、専用洗剤の残りなどが結びついて発生します。
放置するとぬめりの原因にもなるため注意しましょう。
【汚れ別】食洗機の汚れの掃除方法
ここでは、食洗機の汚れ別に掃除方法と注意点をご紹介します。
残さいフィルターをお掃除する
食洗機の残さいは、残さいフィルターに付着するため、取り外してお掃除しましょう。
取り外したら付着した残さいを捨てて、水洗いすれば完了です。
汚れが落ちづらいときは、歯ブラシで擦り洗いします。
残さいが湯わかしヒーター格納部に落ちた際は、それらも取り除きましょう。
なお、食洗機庫内に食器用洗剤を入れてお掃除はしないでください。
庫内洗浄をする
食洗機庫内をお掃除する際は、庫内の食器を取り除き、食洗機の庫内クリーナーを入れ、念入りコースで空運転します。
アルコールや漂白剤は故障の原因となります。
また、どの洗剤を使用してよいかはメーカーや製品によっても異なるため、取扱説明書を確認してからお掃除しましょう。
ミネラル分はクエン酸で清掃する
ミネラルの曇りが気になるときは、クエン酸を大さじ2~3杯、または市販の洗浄槽クリーナーを入れて、念入りコースで空運転します。
クエン酸はメーカーによっては推奨されていないことがあるため、使用する前に取扱説明書を確認しましょう。
石けんカスは庫内全体をお掃除する
石けんカスは庫内に汚れが残ることが原因でできるため、全体的にお掃除が必要です。
詳しい方法は食洗機のニオイの取り方で後ほどご紹介します。
食洗機の汚れを防止する4つの方法
食洗機庫内の汚れは、食器を予洗いするなど少しの工夫で防止できます。
庫内の念入りなお掃除も簡単ですのでぜひ参考にしてみてください。
1. 食洗機に入れる前に食器を予洗いする
食器に汚れが残ったまま食洗機に入れると、庫内に汚れが残り、お掃除が大変になってしまいます。
特に、七味やごま、ふりかけなどの細かな汚れは、食器への再付着の原因にもなります。
大きな汚れは事前にキッチンペーパーなどで取り除き、小さな汚れは水洗いしておくとよいでしょう。
また、グラタンの焦げ付きなどは洗えません。擦り落としてから入れるか、手洗いしてください。(手洗いでも落としにくい汚れは、そのまま入れてもきれいに洗えません)
魚の骨や爪楊枝、輪ゴム、ラップの切れ端などが残っていると食洗機が故障する原因にもなるため注意して取り除きます。
2. 食器を正しく入れる
食器は正しく設置し、洗い残しのないようにしましょう。
食洗機は食器かごの下にある回転ノズルから洗浄水を噴射するため、食器の汚れた面を内側にして重ならないように設置するのがポイントです。
茶碗などは高台(底の部分)に水滴が残らないよう、少し斜めにしてセットします。
箸は汚れた部分を下向き、フォークやスプーンは上向きにして、小物入れからはみ出さないようにして入れます。
まな板は横向きに、ボールなどの調理器具は、汚れた面を内向きにしてやや傾けて設置するのがポイントです。
下の方にセットすると、他の食器が洗えなくなってしまいます。
食器を詰め込みすぎると、洗い残しができたり、ドアに引っかかったりするため、適量を守って洗いましょう。
3. 食洗機専用の洗剤を使う
食洗機で食器を洗うときは、食洗機専用洗剤を使い、入れ方や容量を守って投入してください。
粉末タイプやジェルタイプの洗剤は、洗剤投入口から規定量を入れ、汚れがひどいときは目安の2倍量を投入します。
固形(タブレット)タイプの洗剤は、残さいフィルターの上に置いて使います。
食器の上に直接ふりかけるなど、入れ方を間違えると溶け残りができ、汚れ落ちが悪くなる原因になるため、注意してください。
4. 使うたびお手入れする
食洗機の汚れを防止するためには、使うたびにお手入れをすることも大切です。
詳しい方法は後半でご紹介します。
食洗機で洗えないもの
食洗機には洗えない食器があるため、事前に確認しましょう。
強化ガラス製のもの
食洗機の水圧で粉々になる恐れがあります。入れないでください。
ひびが入っているもの
ひびが入ったものや貫入食器(表面に細かなひび割れ模様のある食器)、カットグラスなどの割れやすいものは、水圧で割れる恐れがあります。
フッ素コートが剥がれている調理器具
調理器具などでフッ素樹脂加工が剥がれているものを食洗機で洗うのは、剥がれがひどくなるため入れないでください。
木製のもの
木製の食器や竹や藤(とう)でできた食器は、変色の恐れがあります。
漆塗りや金箔のついた食器
漆塗りなどの食器も、変色したり、金箔が剥がれたりする恐れがあります。
プラスチック製の食器や調理器具
耐熱温度が90℃以下のものや、耐熱表示のないプラスチック製の食器類は変形する可能性があります。
また、食洗機に低温コースがあれば、プラスチック製の食器等洗うことができるものが増えるでしょう。
銀・銅・鉄・アルミ製の食器
銀や銅、アルミ製の食器は変色の恐れがあります。
また、鉄製の製品ではサビてしまう可能性があるため、入れないでください。
軽いもの
プラスチック製のスプーンや発砲スチロール製の容器などは、水圧で飛ばされる恐れがあります。
また、ふきんやスポンジも一緒に洗ってはいけません。
これらのものが、食洗機のかごから出てしまうと故障の原因となります。
瓶やとっくり
瓶やとっくりのように、口の小さいものは、中まで水が入らないため洗えません。
食洗機のかごからはみ出してしまうと、回転ノズルにひっかかる恐れもあります。
食洗機のニオイの取り方
食洗機のニオイが気になるときは、念入りコースで空運転し庫内をお掃除するだけでなく、部品を外して隅々までお掃除してみましょう。
これらのお掃除は、月に1回程度行うと効果的です。
また、お手入れランプが点滅したときにも行いましょう。
ここからは必要な道具やお掃除方法を解説します。
食洗機のニオイ取りに必要な道具
先に、食洗機のお掃除では以下の道具が必要です。
- スポンジ
- 歯ブラシ
- 雑巾
それぞれ、清掃場所に合わせて使い分けてください。
電源を切る
必ず電源を切ってから、お掃除を始めてください。
かごを取り外す
庫内の食器を全て出してから、かごを取り外します。
上かごや下かご、大皿かご、小物入れは真上に持ち上げると外れます。
外し方が分からない場合は、取扱説明書を確認してください。
取り外したかごは、水洗いしておきましょう。
残さいフィルターをお掃除する
残さいフィルターに汚れが残っているときは水洗いし、落ちないときは歯ブラシで
擦り洗いします。
回転ノズルを水洗いする
回転ノズルは軸に取り付けられているだけなので、持ち上げると簡単に取り外せます。
取り外したら全体を水洗いしましょう。
細かい部分の汚れは歯ブラシなどで落としましょう。
湯沸かしヒーター格納部をお掃除する
残さいがあれば取り除いてください。
ヒーター格納部とヒーター本体は歯ブラシを使って、擦り洗いします。
特に、開口穴は汚れやぬめりが付きやすいため、念入りにお掃除します。
ヒーター部分は無理に洗うと変形の原因となるため注意しましょう。
排水カバーをお掃除する
据え置き型食洗機の場合は、排水口カバーがあるため取り外します。
中性洗剤を付けたスポンジで擦り洗いし、水で洗い流しましょう。
庫内を水拭きする
庫内の外せる部品を外した後は、庫内の拭き掃除をします。
雑巾に水を付けて固く絞り、四隅などにぬめりや汚れがないか確認し拭き取りましょう。
特に、パッキン部分は汚れが溜まりやすいため、念入りに拭き掃除します。
消耗部品の汚れがひどいときは取り換える
なお、消耗部品の汚れがひどいときは、取り換えることもできます。
また、破損している場合は運転に支障をきたしたり、汚れ落ちが悪くなったりする恐れもあるため、速やかに交換しましょう。
消耗部品は以下のとおりです。
- 上かご
- 下かご
- 大皿かご
- 小物入れ
- 回転ノズル
これらは、メーカーで取り扱っています。
なお、上記以外の部品も交換できるケースがあるため、気になるときはメーカーに確認してみましょう。
食洗機のニオイを防止する方法
食洗機のニオイを防止するためには、食器を洗う前に油汚れなどをしっかり取り除くのが大切です。
また、2日以上使わないときや、久しぶりに利用する際は、事前にお掃除してください。
油汚れは取り除いてから食洗機に入れる
焼き魚の皮などは異臭の原因になるため取り除きます。
また、油のかたまりやこびりつきなど、ひどい汚れをそのまま食洗機で洗うと、再付着や異臭だけでなく、故障の原因にもなります。
2日以上使用しないときは食器類を取り出す
旅行の前など、2日以上食洗機を使わないときは、食器類を全て取り出し残さいフィルターをお掃除します。
また、庫内に水分が残っているとニオイの原因になるので、拭き取ったり、乾燥させたりしましょう。
なお、1カ月など長期間使用を停止するときやブレーカーを切るときは、止水栓を止めるようにします。
久しぶりに使うときは庫内を洗浄する
食洗機を1カ月以上使用しないと、庫内にニオイが発生することがあります。
洗浄槽クリーナーやクエン酸などを入れて、念入りコースで空運転しましょう。
寒冷地などで万が一凍結した場合は、自然解凍を待って空運転を再開します。
日常のお手入れと月1回の大掃除をする
食洗機のニオイを防止するためには、日頃から汚れが溜まらないようにお手入れすることが大切です。
食洗機の日常的なお手入れ方法
食洗機庫内のキレイを保つためには、使うたびにお手入れすることが大切です。
食洗機庫内を乾燥させる
食洗機を使った後は庫内を乾燥させましょう。
食器を洗った後、乾燥運転まですれば特別な処理は必要ありません。
もし、庫内に水滴が多く残り、気になる場合は乾燥時間を延長してみてください。
なお、乾燥運転の途中で電源を切るなどして省略してしまうと、庫内に湿気が残りカビの原因となるので乾燥は最後まで行いましょう。
残さいフィルターのお掃除
残さいフィルターは使うたびにお掃除して清潔にしておきます。
運転する際にフィルターをつけ忘れると、故障の原因になるため注意しましょう。
食洗機をお掃除するときの注意点
食洗機をお掃除するときの注意点を解説します。
運転終了直後はお掃除しない
食洗機の洗浄が終わってすぐは、庫内や食器が大変熱くなっています。
30分を目安に、庫内が冷えたのを確認してからお掃除を始めましょう。
食洗機専用洗剤以外は使わない
食器用洗剤は少量でも大量の泡が発生するため使ってはいけません。
また、重曹、セスキソーダ、漂白剤などの洗剤を使うと、固まって動作不良を起こす原因となります。メーカーで推奨されていない限り、使わないようにしましょう。
まとめ:食洗機は毎日のお掃除と月に1度の念入りなお手入れで清潔に保とう
食洗機の汚れやニオイを防止するためには、食洗機に入れる前に予洗いする、洗えないものは入れない、汚れた面を内側にして設置するなどがポイントとなります。
また、残さいフィルターは使う度にお掃除が必要です。
月に1度、または庫内のニオイが気になったときは、外せる部品を取り外して水洗いして、専用洗剤で庫内クリーニングをすると清潔な状態を維持できます。
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この記事を書いた人
くらトク編集担当